NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名(無し)
園芸(流通)名ゼラニウム
別名
科フウロソウ
属(和名属)ペラルゴニウム(テンジクアオイ)
学名Pelargonium zonale × hybrids
ラテン語読みペラルゴニウム・ゾナレ(交雑)
ラテン語読み     ヒブリドゥス(園芸品種)
英名Geranium
園芸上分類非耐寒性常緑多年草
原産・分布地園芸品種群(親種は南アフリカのケープ地方原産)

 ゼラニウムは、園芸品種が非常に多く、花色が白、桃、 紫紅、紅、赤など幅広い変異をもち、四季咲きである。
 ゼラニウムとは、ペラルゴニウムの園芸品種のひとつで、 P. zonale (P.ゾナレ)と P. inquinans (P.インクイナンス)をおもな親とし、 ほかにキコニウム亜属に属する数種が交雑されたものと考えられている。
 古くは鉢植えおよび花壇植だったが、ウイルス病が多発し、 組織培養によってウイルスフリー株をつくることも試みられた。 その後、種子増殖系が発達し、一年草系品種が用いられるようになった。 近年では一代雑種 [ F1 ](下記注参照) の種子がおもに市販されている。

 ゼラニウムで日本でとくに育成が進んだものに斑入り葉ゼラニウムがある。 斑入り葉の流行時には関東以西の各府県の各地で広く栽培された。 戦後には洋種のゼラニウムが主になり、 斑入り葉ゼラニウムの栽培は減少している。しかし、 なお愛知県、京都府などでは育種と増殖が続けられている。

 ゼラニウムの主な親となった P. zonale は、 南アフリカのケープの東部からナタールまで分布し、 海岸と山地に自生している。やわらかい茎葉をもつ低木で、 樹高が1m近くになる。
 葉はほぼ円形で径5~8㎝くらいになり、 葉縁は不規則な切れ込みと鋸葉があり、両面に短毛が生える。
 花は長い花茎の頂部に多数が密な散形をなしてつくが、 1花序の花数は13~18個くらいが多い。
 5枚の花弁はほぼ同形で、上側2花弁には条紋がわずかに入る。

[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
     花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]


 本属の仲間は、
 アップルゼラニウム 、  フイリバゼラニウム 、
 ジンジャーゼラニウム 、  モミジバゼラニウム 、
 ペラルゴニウム  などを掲載している。


 注 : 一代雑種とは、生物において交雑によってできる第1代目の子孫群を、 雑種第1代とよびF1 という記号で表している。
    このうち、特定の形質について異なった両親の組み合わせによって育成され、 遺伝的に均一性を示すF1 世代を利用することが19世紀後半ころから試みられ、
    20世紀に入るとアメリカでトウモロコシのF1 世代利用が行われた。
    これを一代雑種とよんで固定品種と区別し、次々と各種の動物や植物で利用されるようになった。
    植物の場合、一般に両親である固定系統あるいは固定品種に比べて特定の形質、 たとえば草丈、収量、早生性などが優れ、しかも整一性を示すなど、
    いわゆる雑種強勢とよばれる特性をあらわすことが利点となっている。
    トウモロコシの生産に応用されて以来、1代雑種の優れた特性が世の注目をあび、 食用作物はもちろんのこと、多くの園芸作物にも利用され、
    現在では種子繁殖によって栽培される野菜や花卉(観賞用に栽培する植物) に汎用されるようになった。

1・3枚目画像撮影日:2006.06.14
  2枚目画像撮影日:2004.10.16

2015.05.13 First making day [3s/34se/185900]
bt
fb
bb