NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名ヒアシンス
園芸(流通)名
別名
科ユ リ ➡ キジカクシに変更(APGⅢ)
属(和名属)ヒアキンツス(ヒアシンス)
学名Hyacinthus orientalis
ラテン語読みヒアキンツス・オリエンタリス
英名Common hyacinth
原産・分布地ギリシア、シリア、小アジアに分布
園芸上分類球根性多年草

 ヒアシンスは、ギリシア、シリア、小アジアなどの 地中海沿岸地域に分布する球根性多年草である。


 鱗茎をもち、春先に肉質で幅2㎝で長さ20㎝ほどの4~6個の葉を出し、 その根出葉の中心部から太い花茎を立てる。
 4月に径3㎝くらいの漏斗状の花を多数総状につける。
 花被は6裂し、裂片が開出して反転する。雄しべは6個あり、花筒中部につく。
 果実は3稜形の蒴果で3室からなり、3弁で裂開する。
 野生種の花色は青紫色であるが、桃、紅、白、黄色などの園芸品種がある。
 球根は層状鱗茎である。母球は消耗することなしに残存肥大し、大球の場合は、 3年にわたって形成された鱗片で構成されており、外側は紙状の薄い外皮でおおわれている。 外皮の色は花色とほぼ同じ色をしているので、鱗茎を見ると花色がだいたいわかる。


 16世紀にイタリアを経てヨーロッパに伝わり、 オランダを中心にして改良がされたダッチ・ヒアシンスと、 フランスで改良されたローマン・ヒアシンスとができた。 後者は丈夫でつくりやすいが、花も房も小さいので栽培は少なく、 ダッチ・ヒアシンスのほうが一般に普及して、とくに18世紀になり人気をよんだ。
 日本に紹介されたのは江戸時代、安政年間(1854~60)であったが、 一般に栽培されるようになったのは大正時代(1912~26)に入ってからである。
 ヒアシンスは、かって2000もの園芸品種があったといわれているが、花色の多様性だけで、 チューリップ属やスイセン属ほどには草姿や花形の変化がない。 これは野生種1種だけに由来し、種間雑種がつくられなかったためと思われる。
 育種は他の球根類に比べると遅れており、19世紀に育成された園芸品種が現在もなお通用している。
 球根生産の盛んなオランダでもコマーシャルベースにのっている園芸品種はせいぜい50品種くらいで、 八重咲き品種もあるが一般にはあまり人気がなく、ほとんど栽培されていない。
[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]

【追記】
 ヒアシンス属は、APGⅡ でリユリ科から分離し、新設の ヒアシンス科となったが、APGⅢ でキジカクシ(クサスギカズラ)科に統合され、 キジカクシ(クサスギカズラ)科(キジカクシ(クサスギカズラ)目)のツルボ亜科に変更になった。

1~3枚目画像撮影日:2004.03.28
  4枚目画像撮影日:2006.02.05

2015.09.03 First making day [6h/62hi/250000]
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