ホトトギス
ホトトギス（杜鵑)
ユ リ
トリキルティス（ホトトギス)
Tricyrtis hirta
トリキルティス・ヒルタ
Japanese toadlily
本州(埼玉県～東海道以西、
福井県以南、四国、九州に分布
多年草
ホトトギスは、本州･埼玉以西･福井以南、四国、九州に分布
する多年草である。短い根茎があり、山地の崖などの少し湿っ
た半木陰に野生する。
茎は高さ40～100㎝で、開出または斜上する褐毛を密生し、
直立することもあるがふつうは懸崖状となる。
葉は長楕円状披針形で、基部が茎を抱き表裏に軟毛がある。
葉の表面には黒い油のしみに似た丸い斑点があり、この様子
から中国ではホトトギスの仲間を一括して「油点草」と書き、日本
ではこの字をホトトギスと読ませることがある。
開花時期は、９～11月で、葉腋に２～３花つき、上を向いて咲く。
花径約３～４㎝で、花柄と外側に白毛があり、内側は紅白色
地に紫紅色の斑点があり、下部に黄斑がある。
その斑点をホトトギスの胸毛にたとえて、和名がついたといわれる。
三枚目(左）は、広島県人さんが、「秋」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 やっと秋になった感じですね。残暑がきびしかった
のでうれしいですが、短い秋になりそうですね。
金木犀 の香りすてきで、ホトトギスも咲いて
きましたよ。
山 椒 の実がきれいですよ。』
四枚目(左）は、花色が白色の品種である。おそらく、花色が
白色地に紫紅色の斑紋が入るヤマホトトギス [
Tricyrtis macropoda
（Ｔ．マクロポダ) ] か、花色が白色で暗紫色の
斑点が入るヤマジノホトトギス [
Tricyrtis macropoda ssp. affinis
（Ｔ．マクロポダ(亜種)アッフィニス) ]
の斑紋や斑点のない白花品の可能性が高い。
ホトトギス属は、東アジアに約20種が分布し、
そのうち日本には約10種が自生する。
地下に短い根茎のある多年草である。
茎はふつう単一で直立し、多くの葉をつける。
葉は互生し、卵形または長楕円形である。
花は茎の頂部あるいは葉腋につく。
花被は鐘形で花被片が６個で離生する。
３個の外花被片の基部が袋状に曲がって小さな距をつくる。
雄しべは６個である。蒴果は狭楕円形で３稜がある。
種子は扁平な卵形で格子状の網紋がある。
花形には２型あり、杯形に上向きに咲き、
花柱の枝は傘のように広がって雄しべの上にかぶさるホトトギス型と、
鐘形で下向きに咲き、花柱の枝が短いジョウロウホトトギス型に分けられる。
[ 引用 ： 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修：小学館発行 ) ]
本属の仲間には、
ヤマホトトギス がある。
