NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名セイヨウナシ(西洋梨)
園芸(流通)名
別名
科バ ラ (サクラ亜科)
属(和名属)ピルス( ナ シ )
学名Pyrus communis
ラテン語読みピルス・コンムニス
英名Pear , Common pear
原産・分布地ヨーロッパ中部、西アジアに分布
園芸上分類常緑高木

 ヨウナシは、ヨーロッパ中部から西アジアに分布するが、 野生化した栽培品種との区別は困難である。
 高さ15~20mに達する常緑高木で、枝条は直立性である。 葉は卵形ないし長楕円状卵形で、光沢のある緑色である。
 果実は緑色で、倒円錐形であるが、形に変化が大きい。 果実は落果後に追熟して初めて軟化する。
 現在、「西洋梨( pear )」 とよばれて世界中で栽培されているものは、 全て本種が基本となって、一部  P. nivalis が交雑され
改良淘汰されたものと見られている。 これらの栽培品種群は一括して本種の変種 [ var. sativa ] として区別されている。

 画像(右上)は、広島県人さんが、次のコメントをつけて、 私に送ってくれたものである。
 『 洋ナシの花が、畑に咲きました。実がなったら、 UPしますので楽しみにしていてくださいね。』

 本属の仲間は、  ナシ 、   マメナシ  を掲載している。

 ナシ属は、ユーラシア大陸、北アフリカの温帯、暖帯に数十種が分布し、 日本にもいくつかの野生種が報告されている。
 落葉まれに攀常緑の高木または低木で、小枝は針になることがる。 葉は有柄で互生し、多くは鋸歯を有し托葉がある。
 花は両性で散房状花序につきふつう白色で多くは短枝につく。
花弁、萼片はともに同数で5個あり、 萼片は果実に宿存する場合としない場合がある。 雄しべは20~30個である。
 花柱は3~5個あるが、基部で合生する。子房は下位で、 花床に包まれ、花柱と同数の心室からなり、各室に2個の胚珠を含む。
 果実は梨状果で食用とする部分は肥大した花床である。 果皮下と果芯部に石細胞群を有する。種子は黒色で光沢がある。
 世界の主要果樹のひとつで、おもに果樹として広く栽培されているが、 春出葉のころ咲く花が豊富で美しいので、欧米では
観賞用にも栽培されている。

【栽培品種群の来歴】
 ナシには、大きく分けて、日本梨、西洋梨、 中国梨の3つに分けられるが、ここでは西洋梨のみを記する。
 ギリシア時代の書(紀元前3世紀)やローマ時代の書に それぞれ増殖方法や栽培品種が記載されており、 紀元前から栽培されて
いたことがうかがわれる。
 しかし、西洋梨の栽培が温暖な地中海沿岸地域で軌道にのったのは それからずっと後の11世紀以後である。
 その後17世紀に入って北ヨーロッパでの栽培が盛んになり、 主としてベルギーで品種改良が行われ、北ヨーロッパの風土に適する
今日の栽培品種が育成され、日本へは明治初年に開拓使によって輸入され、 その後多くの栽培品種の栽培が各地で試みられた。
 しかし、夏期に高温多雨の中部以南では樹が徒長し、 花芽着生が不良となり、また北海道や東北では夏期の雨が少ないものの
気温が低く適応品種も限られる。
 したがって、夏期の気温、雨量の点から、 北ヨーロッパに近い条件にある山形県、 長野県で小規模に栽培されているにすぎない。
[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]

画像投稿日(投稿者):2006.04.17(広島県人さん)

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