アーティチョーク
キ ク
キナラ(チョウセンアザミ)
Cynara scolymus
キナラ・スコリムス
Artichoke , Globe artichoke
地中海沿岸、カナリア諸島原産
多年草
チョウセンアザミは、チョウセンアザミ属の1種で、
頭花の総苞と花床を野菜として食用にする。
原産地は地中海沿岸、カナリア諸島とされており、
カルドンより生じたものと考えられている。
古くからギリシア人、ローマ人によって栽培されていた。
中世にイタリア、スペインで改良が行われ、アメリカへは
フランス人、スペイン人たちによってもたらされた。
現在ではヨーロッパの南部から中央部、
カルフォルニアでの栽培が多い。ラテン民族が好んで食べ、
フランスでは冬期にはスペイン、アフリカ北部より輸入するため、
1年を通じて店頭にある。
日本では江戸時代中期に栽培されていた記録があるが普及せず、
現在でも栽培はきわめて少ない。
高さ1.5~2mになる多年草で、根は太く長い。
葉は羽状に深裂しており、裏には白い細毛が密生するが、
アザミのような刺を欠き、これをもつカルドンと区別される。
食用になるのは径10~15㎝の頭花で、6~9月に咲く。
鱗状の総苞片は厚肉質で、花冠は淡紫色で筒状の小花をつける。
花床は肉質である。種子はかたく長さ6~7㎜の卵形である。
チョウセンアザミ属には地中海沿岸、カナリア諸島に原産する
アザミに似た多年草で11種からなる。
ほとんどの種の葉は羽状に深裂する。頭花(頭状花序)
は頂生で大きく青、紫、あるいは白色の管状花だけからなる。
総苞は革質である。花床は肉質で剛毛がある。
痩果は4稜をもち、冠毛がある。
本属のうち、2種が野菜として利用され、ひとつはカルドン
( Cynara cardunculus
)と呼ばれ、軟白葉柄は紀元前より
地中海沿岸で食用にされていたらしい。
もうひとつがアーティチョーク(
Cynara scolymus )と呼ばれ、
カルドンが改良されて生じたものと考えられている。