オレイフ
モクセイ
オレア(オリーブ)
Olea europaea cv. Manzanillo
オレア・エウロパエア(栽培品種)マンザニロ
Common olive , Olive
スペイン原産
常緑高木
栽培品種「マンザニロ」は、スペイン産の塩蔵用品種である。
世界中でもっとも多く栽培されている。
早生で10月中旬~下旬に熟する。果実は短い楕円形で、
大きさは中ぐらいであり種子は小さい。
外皮が薄く、肉質は柔軟で緻密である。
塩蔵果の食味は非常に優れているが、熟果は病害に弱く、
おもに緑果の段階で利用される。
樹勢は中程度で開張性である。
オリーブは、栽培型のみが知られている常緑高木で、
栽培品種により、枝の開張性のあるものや、
樹高が10mをこす直立型のものもある。
樹齢もきわめて長く、スペインのマジョルカ島には
1000年をこえる老樹が現存し、果実を実らせている。
花は腋芽内で12月ごろから生理的分化を始め、
形態的には翌年の3月下旬ごろに分化し、
新梢(こずえ)の成長とともに発育して、
5月中~下旬には完成し6月上旬に開花する。
円錐花序に10~30個の小さな花をつける。
花径約3㎜の乳白色で鐘状の合弁花である。
果形は栽培品種によって異なる。大きさも1g程度から
15g前後と品種間差が大きい。成熟すると黒紫色に着色する。
中果皮は果実となり、内果皮はかたい核となって、
内に1個、まれに2個の種子を含む。
成熟期に入ると、果肉と核中にオレイン酸グリセライドを主成分とする
オリーブ油を蓄積するので、これを搾油、精製して食用、
化粧品用などに利用する。
また、果実にはオリュロペインという苦味配糖体があって、
渋くて生食できないが、脱渋して塩蔵品(ピクルス)に加工すると美味で、
広く愛用されている。
ほかに枝や根、種子を用いて種々の工芸品がつくられる。
ノアの箱舟のハトとオリーブの伝説にちなみ、地球の繁栄または
平和のシンボルとして、国連旗にもオリーブの枝葉が使われている。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]