ガ マ
ティファ( ガ マ )
Typha latifolia
ティファ・ラティフォリア
Bulrush , Common cattail ,
Cossack asparagus , Nail-red
北半球温帯に分布
多年草
二枚目(左)は、野の調べさんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 先日見つけた、水辺に生えていたガマです。
秋になると綿をほぐしたようにほころびて,
風に吹かれて綿毛のついた種を飛ばすそうです。
因幡の白兎が「蒲の穂にくるまりなさい」と大黒様に
教えられたのは,この綿のようになったころの蒲の穂で
しょうか。』
三枚目(左)が、その綿毛のついた種の状態である。
ガマは、日本の北海道、本州、四国、
九州(北部)に見られる。地下に横走する長い地下茎がある。
茎は太くて円柱形で、全体の長さは2m内外で
葉は線形で緑色をしており、花序は茎に頂生して直立し、
長さ10㎝くらいの雄花群は上部に、
またそれより長い雌花群はその直下にあって接続している。
花柱は長く、子房の柄に長毛がある。
ガマ属は、大形の抽水性水草で、
多年草である。高さは1~3mになる。
世界各地の沼地、湿地に約15種が分布し、
そのうち日本には3種が自生する。
茎は単純で直立して円柱形である。
花は頂生で密な穂状花序につく。
花序は円柱形で基部に仏炎苞を持つ。
雌雄同株で花序の上部に雄花、下部に雌花をつける。
雄花、雌花ともに花被は無く、基部に長い毛がある。
果実は痩果で、成熟すると長毛とともに脱落する。
ガマ属は、他に類を見ない特徴をそなえているため、
ガマ科 [ Typhaceae ]
という単型科が設けられている。
科としての特徴は本属の特徴に準ずるが、
子房中の胚珠は倒生、種子の胚は直立して多量の胚乳を含む。
ミクリ科 [ Sparganiaceae ]
とともにガマ目 [ Typhales ]
にまとめられている。
注:ミクリ科には、ミクリ属の1属しかない。日本には8種類が
確認されており、岡山県には4種が分布している。
特徴
・沼地に生育する。
・地下茎があり、所々から地上茎をだす。
・茎の基部から葉を出し、葉は海綿質で柔らかく、
水上に直立する場合と水中あるいは水面に浮く
ことがある。
・葉の断面は三綾形、先端は円頭である。
・雌雄同株で花序は頭状、下部のものは雌性、
上部に付くものは雄性である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]