ウ リ
トリコサンテス(カラスウリ)
Trichosanthes cucumeroides
トリコサンテス・ククメロイデス
( Unknown )
本州、四国、九州に自生、
琉球諸島、中国本土、台湾にも分布
蔓性多年草
カラスウリは、本州、四国、九州に自生し、 琉球諸島、中国本土、台湾にも分布する。
葉は卵状心臓形で浅く3~5裂し、両面に毛がある。
カラスウリの花は、夏の日暮れとともに咲き、
翌朝には萎む。そのことを始めは知らず、
昼間何時見にいっても二枚目(左)のような状態で、
これが花かと思ってしまったが、夜咲くことを知り、
やっとのことで一枚目(右上)
のような咲き開いた状態を写すことができた時は嬉しかった。
花は白色で、夏の日暮れとともに咲き、翌朝にはしぼむ。
花は、夜咲くため、受粉の仲立ちはおもにスズメガ類がする。
開花時期は8~9月で、花径は約10㎝である。
雌雄異株で、果実は卵形~楕円型で長さ5~7㎝で、
10月ごろに朱赤色に熟し、生け花に用いられる。
種子は、縦に隆起した帯があり黒褐色を呈し、
カマキリの頭、あるいは結文(むすびぶみ)に似た形をしていてタマズサ
(玉章)の別名があり、この種子を日本では「王瓜仁(おうかじん)」
とよび、鎮咳、去痰、鎮痛薬として漢方で使う。
三枚目(左)は、野の調べさんが、「野山散策 Ⅱ」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 暫く歩いていくと何かしら白い物が見えました。カラスウリ
の花でした、白いレースの繊細な幽玄さを漂わせる感じの
白い花。巻きひげを他の植物にからませるのが特徴で、
バネのようなつるが、一枚の葉を丸めるようにくっついて、
縦横無尽に伸びています。花が夜咲くというのは、夜に
活動する虫に花粉の交配を頼んでいるためだそうです。』
四枚目(左)も、野の調べさんが、「びっくり」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 カラスウリの実です。今まで、何度も見てますがこんなに
いっぱいは初めてでした。これをすずなりっていうので
しょうか。』
9月中旬の撮影のようなので、まだ実が緑色です。
10月ごろには朱赤色に色づく。
それにしても、これだけたくさんあると見ごたえがある。
五枚目(左)は、広島県人さんが、私の誕生日祝いにカードと、
次のコメントをつけて、送ってくれたものである。
『 夜咲くカラスウリの花を見に行き遅くなりました。カード
とカラスウリの撮り立ての画像をプレゼントしますね。
還暦のお祝いの真っ赤なシャツも着てくださいね。』
ということで、還暦祝いのカードも送ってくれました。
カードは頂きものに掲載してある。
カラスウリ属は、アジアの東部、南部、インド、
オーストラリアなどに約50種が、日本には5種が分布する。
一年生または多年生のつる性草本である。
根はしばしば肥大し、巻きひげは1~5分枝する。
雌雄異株または同株でである。萼は長い筒状で、
上部は広がり5裂する。
花冠は5深裂し、裂片の先端は長毛状に細裂する。
雄花は総状花序をなすか単生し、雄しべ3個がある。
雌花は単生し、子房は1室である。
液果は多形でこれを観賞用に、また塊根、
種子を薬用にするものが多い。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]