ギョリュウは、中国原産といわれている。
高さ6mの落葉低木である。
枝は細く無毛で多数生じて下垂し青緑色である。
葉は小さく針状で枝全体をおおう。
花は淡紅色で粗い複総状花序につき、
花序はほぼ円筒状を呈する。
花弁は宿存性で花床は10深裂する。
開花時期は、1回目が5月で前年の枝上に咲き、
2回目は春に伸びた枝上に夏から秋にかけて咲く。
1年に2回開花する変わった植物である。
ギョリュウ属は、南ヨーロッパ、北アフリカ、
アジアの海岸または塩分を含む地帯に約75種が分布する。
主として庭木として観賞するが、
春の新芽時に切り枝して生け花にも利用する。
花は小さく、本年枝または前年枝に穂状、総状、
あるいは複総状花序をなしてつき、淡桃色あるいは白色である。
ギョリュウ科は、基本属である本属(ギョリュウ属)
のほかに3属あり、約100種が知られている。
主として熱帯や亜熱帯の海岸地帯、乾燥地帯に分布している。
ギョリュウ科は胚乳の有無により2連に分けられており、
ギョリュウ属は胚乳無しに属している。
ギョリュウ科は、フランケニア科と類縁があるといわれており、
ともにスミレ目としてまとめられている。