ギンバイカ(銀梅花)
イワイノキ(祝の木)、ギンコウボク(銀香木)
フトモモ
ミルツス(ギンバイカ)
Myrtus communis
ミルツス・コンムニス
Myrtle , Greek myrtle ,
Common myrtle , Swedish myrtle
地中海沿岸から南西ヨーロッパに自生
常緑低木
イワイノキ(祝の木)、ギンコウボク(銀香木)
フトモモ
ミルツス(ギンバイカ)
Myrtus communis
ミルツス・コンムニス
Myrtle , Greek myrtle ,
Common myrtle , Swedish myrtle
地中海沿岸から南西ヨーロッパに自生
常緑低木
ギンバイカは、地中海沿岸から南西ヨーロッパに自生する低木で、高さ1.5~2mに達する。
ギリシャ時代から、頭の飾りに用い、
アカンツス属の植物と組み合わせて柱の頭部の文様にもされた。
枝は多く分枝し葉が密生する。葉には強いユーカリに似た香気があり、
地中海地方では食品、酒などの香料に使用したといわれている。
花は白色またはわずかに紅色を帯び、当年枝の葉腋に単生する。
雄しべは白色である
開花時期は、5月である。果実は楕円形で黒い。
葉が美しく、冬も下葉が落ちることなく残っているので、
庭木としてよく使われるほか、鉢物や枝物としても利用されている。
古代諸民族には、ギンバイカにまつわる伝承や習慣がきわめて多かった。
古代エジプトではこの木は愛と歓喜の女神ハトルに捧げられていたし、
古代地中海域では、愛の女神アフロディテの神木であった。
ギリシャではその常緑性が不死、復活の象徴とされ、
外地への移民は必ずこの木を携行して、
古い植民地が新しく復興して栄えることを祈った。
ギリシャ・ローマ時代には凱旋将兵の額を
この木とゲッケイジュの枝輪で飾った。
古代人がこの木を愛した最大の理由は、その芳香であった。
ローマの女王たちはビーナスの美しさにあやかろうと、
浴場にこの葉を入れた。また、この葉を宴楽の象徴として、
それに酒を浸せば酒の味がよくなるうえに、
強壮的効果もあると信じていた。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前(植村猶行監修:NHK出版)]