クコは、東アジアの熱帯から温帯にかけて広く分布し、
日本では北海道を除く全国各地の日当たりがよく
湿りけのある原野、海岸、道端などに生え、
また生垣などとして植栽されている。
高さ1~2mの落葉低木で、枝は直立せず叢生し、
しばしば刺状の小枝を生ずる。
葉は披針形で長さ2~4㎝で全縁で葉柄は短く
質はやわらかで無毛で、互生し束生する。
夏期に長さ1.2㎝くらいの花を葉腋につけ、
花冠は漏斗状で5裂し淡紫紅色で暗紫紅色の脈がある。
果実は楕円形で腋質で先がとがり、
熟すと鮮紅色になり、多くの種子がある。
和名は、漢名の「枸杞」から生まれた。
クコは古くから薬用として用いられてきたが、
果実は果実酒の材料にも用いられている。
二・三枚目(左上・左)は、野の調べさんが、「秋の気配」の
タイトルで、次のコメントをつけて私に送ってくれました。
『 クコの花は花が咲いてから日数が経過すると、
花の色がだんだん変わるそうです。面白いですね~』
クコの葉はビタミンCやルチンなどを含み、
若芽はやわらかでほろ苦くくせがない。
ゆでてひたし物、あえ物、汁の実などに用い、
また米飯に炊き込んだ枸杞飯としても利用される。
なお、春先の若葉ばかりでなく、
夏に出る徒長枝の心芽もやわらかで食べられる。
クコ属は、約100種が温帯から亜熱帯に分布し、
とくに南アメリカに多く、そのうち日本では2種が見られる。
低木または小高木である。葉は互生し、単葉で全縁で節に1~数個つく。
花は腋生または頂生で1~3個つく。萼は鐘形でふぞろいに3~5裂し、
花冠は筒形、漏斗型、鐘形、壺型などで先端は5裂して開出する。
雄しべは通常5個で花糸の基部付近にしばしば冠毛がある。
子房は2室で花柱は1個である。
果実は球形または卵形の液果でふつう赤く熟す。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]