ケ シ
ディケントラ(コマクサ)
Dicentra peregrina
ディケントラ・ペレグリナ
( Null )
日本の中部地方以北、北海道、千島、
サハリン、カムチャッカ、シベリア東部に分布
多年草
コマクサは、日本の中部地方以北、北海道、千島、
サハリン、カムチャッカ、シベリア東部の寒帯に分布し、
高山帯の砂礫地に生える多年草である。
草丈5~10㎝で葉はすべて根出し、
細かく裂けて粉白色を帯びる。
根茎から1~数本の花茎を出して先端に2~7花をつける。
花は点頭し紅色で長さ2㎝で白花もある
開花時期は7~8月である。
和名の「駒草」は花の形が馬の顔に似ているところからつけられた。
植物体にはアルカロイドのディケントリン
( dicentrine )、
プロトピン( protopine
)などが含まれていて麻酔作用があり、昔は薬用として採取された。
他の植物とはいっしょに生育せず、美しいので高山植物の女王といわれている。
一・二枚目(右上・左上) は、こまさんが、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 「こまくさ」を見に赤岳へ行って来ました。
今年は雪が多くてまだ4mほどありました。
でもこの雪渓を何個も超えないと「こまくさ」には
会えないのです。アイゼンを付けての登山になりました。
いっぷくの清涼剤になりますか。
冷風を感じていただければ・・・・・こまくさ満開でした。』
コマクサは、こまさんのトレードマークの花である。
三枚目(左上) は、こまさんの自宅に咲いたコマクサを、
私に送ってくれたものである。
コマクサは、一般的には高山植物であり、
平地での栽培は困難とされてるが、こまさんは見事に自宅で栽培され、
こんな立派な花を咲かせている。
コマクサ属は、北アメリカおよびアジアに12~19種が分布している。
日本には1種、高山に自生するコマクサを産するだけである。
いずれも多年草である。
植物体は無毛で粉白色を帯び、葉は細かく裂ける。
花は根出または腋生の総状花序につき、
淡紅色、淡黄色または白色である。
花弁は4枚で外側の2枚は舟形で、内側の2枚はけづめがあり、
上部は癒合している。
雄しべは6個あるが、3個ずつ上部まで合生する。
合生した3個のうち、中央の雄しべの葯は2室からなり、
他は1室に退化している。
子房は1個で柱頭は2~4裂する。蒴果は熟すると2裂し、
種子は多数ある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前(植村猶行監修:NHK出版)]
本属の仲間は、花姿がよく似た
ヒメケマンソウ を掲載している。
【追記】
コマクサ属は、APG Ⅱで
ケシ科から分離し、ケマンソウ科(キンポウゲ目)として独立したが、
APG Ⅲで再びケシ科
(キンポウゲ目)のケマンソウ亜科となった。