ジンチョウゲは、中国中部~雲南、ヒマラヤに分布する常緑低木である。
日本には室町時代の中期以前に雄株のみが渡来したといわれている。
高さ1mほどになり、樹形は丸くなる。
花は早春の2~3月に枝端に頭状につき、沈香(じんこう:
東南アジア全域に産するジンチョウゲ科の沈香樹に芳香樹脂が沈着したもの)
に似た強い香りがある。
雌雄異株で、近年、中国から雌株が導入された。
花弁のように見えているのは、肉質化した萼片である。
三・四枚目(左・左下)は、白花であり、園芸品種の
「シロバナジンチョウゲ」[
D. odora cv. Alba
(D.オドラ(園芸品種)アルバ)] と思われる。
ジンチョウゲ属は、約90種がアジアからヨーロッパにかけて分布する。
日本にも、各地の山林内に自生する。
常緑または落葉性の低木である。
葉は互生または対生するが、茎の頂部に集まる傾向があり、
長楕円形、披針形、全縁で無毛である。
花は花弁を欠き、頂生または腋生の頭状あるいは総状花序につく。
萼は多肉質で花冠状を呈し、4裂する。
両性または雌雄異株で、果実は赤、黒、黄褐色に熟する。