パンパスグラスは、アルゼンチン、ブラジル南部に分布する多年草である。
日本には明治の中期に入ってきた。
ふつうパンパスグラスといえば本種を指す。
草丈1~3mで花茎は花穂も含めて2~3mである。
花序は長さ40~80㎝と大きく、銀白色の羽毛状だが、
秋には淡いピンクになることもある。
開花時期は、9~10月である。
葉の長さは1~3mで、幅2~3㎝である。
庭などに植え込むほか、切り花、ドライフラワーとしても利用される。
完全に開花すると花の銀白色の美しさが損なわれやすいので、
穂ばらみ期ないしは出穂初期に切り取って乾燥させたものをそのまま、
または染色して用いる。
シロガネヨシ属は、約20種からなり、いずれも多年草で、
主として南アメリカに分布している。
茎は叢生し、細長くてかたい葉が多数根出する。
花は雌雄異株で円錐花序をなし、各小穂に2~7花つき、
雌株の小穂の護頴には長い毛がある。
通常、鑑賞するのは雌株であり、雄株は花が貧弱である。
庭に植え込んだり垣根代わりに使ったりするが、
葉縁が鋭く手足を傷つけやすいので、そばを人が通る場所には向かない。