ヒメヒオウギアヤメは、南アフリカのケープ原産の多年草で、
もっともふつうに栽培されている種である。
葉は線形で鋭尖頭となり、長さ約20㎝で幅約1㎝で数個が展開する。
茎は細く、長さ30㎝以下である。
一側生の穂状花序をなし、6~10花がつく。花は明るい深紅色で、
下側3個の花被片基部に黒みがかった紅色の斑紋が入る。
花被筒部は3㎝と長く、花被片はおよそその半分の長さである。
開花時期は、5月である。よく結実する。
ヒメヒオウギ属は、約60種を含む属で、
その大部分がアフリカのおもに南部に分布する。
球茎から線形ないし剣形の葉が展開伸長し、
さらに通常短く分枝する茎上にも1個以上の小さな葉がつく。
花は茎の頂端部に穂状につく。花筒部はほぼ直立し、
花被片より明らかに長い。各花被片はほぼ等大で開張する。
雄しべは3個である。花柱は細長く、
先端は3つに分枝する果実は蒴果である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
アヤメ科の中には、「ヒオウギ」⇒「ヒオウギアヤメ」⇒「ヒメヒオウギアヤメ」
とあるが、ヒオウギとヒオウギアヤメは葉の形が檜扇に
似ているところから、ヒメヒオウギアヤメは
花がヒオウギに似ていて小形であるところからついたようである。