ポポーは、アシミナ属の1種で、果実を食用とする果樹である。
ポポーは、北アメリカ原産の落葉小高木である。
ポポーの日本への導入は明治の中ごろ行われたが、
現在でも果樹として大規模な経済栽培には移されていない。
しかし、病気や害虫に強く栽培も容易で果実に独特の風味が
あり、庭木としての樹形が美しいこともあって、各地で家庭用の
果樹として植えられているのが見受けられる。
日本では大果で果肉が黄色く芳香性が強い早生の系統と
果肉が白色で芳香性がやや弱い晩生または極晩生の系統が
知られている。
花芽は新梢の基部付近の葉の付け根に生じ、6月~7月上旬
には葉芽より丸くて、大きく成長し、明らかに区別できる。
5月上~中旬に芽が2~3個展葉したころに開花する。花弁に
色は最初緑色であるが、徐々に暗紫色に変化する。
心皮は5個である。果実は正常に発育した場合アケビ形となる
が、種子の入り方により異形となる場合がある。
大きさはふつう100g程度のものが多い。種子はふつう1果当り
十数個が2列に並んで果実内に入っており、果実の成熟時に
は黒褐色を呈し、大きさは約2gである。
ポポー属は、低木または小高木で、約10種が北アメリカに分布している。
葉は単葉で互生する。花は腋生でうつむいて咲き、白または帯紫色である。
花弁は6枚あり、3枚ずつ2重に配する。雄しべは多数である。
心皮は3~15個である。果実は液果である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]