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フィロスタキス(マダケ)
Phyllostachys bambusoides
フィロスタキス・バンブソイデス
中国中部原産
タケ類
Japanese timber bamboo ,
マダケは、中国中部原産のタケ類である。中国では、
剛竹、鬼角竹、鋼鉄頭竹、日本苦竹とよばれる。
稈は高さ5~10mで径5~10㎝となり、
節間が長さ20~30㎝になり、枝の第1節間は中空である。
稈節に2個の環状のふくらみがある。
葉は洋紙質で、長さ10~12㎝で幅1.8~2㎝で竹の皮に黒褐紋があり、
肩毛が葉鞘に直角に出る。
維管束は細かく、節部はやわらかく基部の繊維は長く、
割裂性が大きい。
花は本年枝につくが、開葉前に開花期となるため、
10~12節目に出る小枝につく数個の苞の腋に小穂がつく。
小穂は0~3小花からなる。稔性は日本ではきわめて低い。
画像は、マダケの筍(たけのこ)である。
マダケ属は、中国中南部、ヒマラヤに約40種がある。
地下茎は長く横走し、節に1本ずつ単軸分枝(側生)
して先が立ち上がり、稈(かん)が叢生することはない。
稈鞘(竹の皮)は節間よりやや短く、薄くて弾力性があり、
稈の伸長につれて脱落する。
枝は各稈節に2本ずつ出て、
枝の出た節の上部の節間には芽溝が著しい。
葉は葉鞘が長く、葉舌には粗剛な肩毛が5~10個発生する。
葉脈は、平行脈のほかに平行脈間を結ぶ横脈がある。
花序は、その年の葉がすべて出たあと、さらに枝が7~9節伸び、
各部に1小穂を出す。小穂は0~3個の小花からなる。
鱗被は3個である。雄しべは3個である。
柱頭は3個で糸状であるまれに結実する。
1系統について見ると周期的でいっせい開花性が強い。
原産地では多くの系統があり、開花は地域的である。
日本にはこの属の数種が栽培されており、
すべていっせい開花性が強い。
観賞用、装飾用、日用品、年中行事などに利用され、
日本人の生活の中に深く溶け込んでいる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
モウソウチク を掲載している。