ヤンメ 、ヤンモ 、ヤアモ
ヤマモモ
ミリカ(ヤマモモ)
Myrica rubra
ミリカ・ルブラ
Chinese bayberry
本州中南部、四国、九州、
南西諸島、台湾、中国南部に分布
常緑高木
ヤマモモは、本州中南部、四国、九州、南西諸島、
台湾、中国南部の山地に分布する常緑高木であるが、
しばしば人家の庭や公園にも植えられている。
名前の由来は、山のモモの意味で、
山に自生して食べられる果実がなる樹
というところから名づけられたようである。
雌雄異株である。幹は直立し、分枝が多く、
大きくなると高さ15m、径1mにも達する。
葉は小枝に密生し、倒卵状長楕円形または
披針形で先端は鋭形または鈍形で、
基部は細まって楔形となり、全縁であるが幼木の葉は
ふつう鋭鋸歯がある。
葉の裏面に小さい油点がまばらに分布する。
開花時期は、4月である。
雄株の花序は黄褐色をしており、
陽光面はときに紅色をしている。
雄花は5~8個の雄しべからなり、
苞腋の2~3個の小苞に包まれる。
雌花序は緑色の苞と紅色の花柱が目立つ。
果実は球形で径1~2㎝で表面に多数の多汁質の突起を有する。
初めは緑色であるが、6~7月の成熟期になると
暗紅紫色となり、松脂臭がある。
核はかたくて1個の種子が入っている。
ヤマモモ属は、常緑の高木または低木で、
熱帯を中心に30種あまりが分布する。
葉は単葉で革質で全縁または疎鋸歯縁で、
裏面に油点がまばらにあり、互生する。
托葉はない。雌雄同株または異株である。
花は無花被で腋生の穂状花序につく。
雄花は2~20個の雄しべからなり、
1個の苞の腋に2~3個の小苞に包まれて生じるが、
ときに小苞を欠く。
花柱は2深裂する。果実は石果で1個の種子を含み、
外果皮は多汁質で、内果皮は木質である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
四枚目(左)は、野の調べさんが、「ヤマモモ」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 用事を済ませ公園の近くを歩いていたら、
足元に何かいっぱい落ちていました。
近づいてみると“ヤマモモ”の実でした。
口にすると、以前食べた事のある野趣溢れる
甘酸っぱい味が広がり、幸せな気持ちになりました。
こんな街の真ん中にヤマモモの木があるなんて
知りませんでした。来年から、6月になったら毎年
ご馳走になると思います。』
二枚目(左最上)が雌花で、三・五枚目(左上二・左)が雄花である。