ナンキンマメ(南京豆)
マ メ ( マ メ 亜科)
アラキス(ラッカセイ)
Arachis hypogaea
アラキス・ヒポガエア
Earth nut , Grass nut , Groundnut ,
Gooder , Monkey nut , Peanut , Pindar
ボリビア・アンデス山脈東麓原産
一年草
ラッカセイは、ラッカセイ属の1種で、果実を食用とする野菜である。
考古学的事実はまだないが、本属の地理的分布や分類学的研究などにより、
ラッカセイの原産地は、南アメリカのボリビアのアンデス山脈東麓地域と考えられている。
ラッカセイは、地上部や根、莢実(きょうじつ)
などの形態によってそれぞれ2変種からなる2つの亜種に分けられる。
すなわち、基準亜種 [ ssp. hypogaea
] は、草型は半ほふくまたはほふく性で、
多分枝で葉は小形で濃緑でそしてやや厚い。
主茎は短くすべて栄養節である。
第1次分枝には栄養節と生殖節が2~3節ごとに交互配列される。
莢は大きく、1莢の種子数は一般に2個である。種子は大粒で、
紡錘形で淡赤褐色が多く、休眠性が強い。
もう一つの アラキス・ヒポガエア・ファステェギアタ
[ ssp. fastigiata ] は、
草型は立性で分枝は少なく、葉は大形で薄く淡緑色で
ある。
主茎が長く生殖節形成し、第1次分枝には生殖節が連続配列される。
莢は小形で1莢の種子は2~6個である。
種子も小さく種皮の色は淡赤褐、濃紫、赤、黄色など多様で、
休眠期はほとんどないかごく弱い。
この2亜種の属する栽培品種は、実用分類では前者がバージニア・
タイプで日本や中国、アメリカ合衆国などで食用に栽培が多い。
後者はスパニッシュおよびバレンシア・タイプで、
脂肪含有量が多いので熱帯地域で油糧原料として栽培が多い。
近年、2亜種間交雑起源の栽培品種が世界的に増加している。
ラッカセイ属は、7節からなり、現在22種の他に未記載種約40種が知られている。
野生種の分布について、南北は南アメリカのアマゾン川以南からラ・プラタ川以北、
東西はアンデス山脈以東から大西洋以西の
地域に限られている。
一年草または多年草である。葉は3~4出複葉である。
直立の主茎からほふく性または斜上性の分枝が出る。
花は蝶形で腋生の穂状花序につき、単体雄ずいをもつ。
開花・受粉後、垂直または水平に子房柄が伸びて地中で結実する。
豆果は非開裂性である。野生種には豆果が胚珠間で長く伸びるものがある。
種子は卵形~長形で、白、赤褐、紫、赤色のほか、斑入りがある。
根は直根型であるが、肥大して塊根となる種もある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]