ハタツモリ
リョウブ
クレトラ(リョウブ)
Clethra barbinervis
クレトラ・バルビネルウィス
( Null )
北海道南部、本州、
四国、九州、済州島に分布
落葉高木
リョウブは、北海道南部、本州、四国、
九州、済州島に分布する。
乾いた林内にふつうに生える落葉高木で、高さ3~7mになる。
リョウブ科では本種のみが日本に産する。
幹はサルスベリのように樹皮がはげ落ちて平滑となり、
茶褐色を呈する。
葉は倒卵形から倒卵状長楕円形で長さ8~15㎝で、
短鋭尖頭で鋭鋸歯縁で8~15対の側脈がある。
葉の両面とも星状毛があるかほとんど無毛であるが、
裏面脈上にに伏毛がある。葉柄は長さ8~40㎜で伏毛がある。
総状花序は長さ10~20㎝で円錐状に数本集まり、
星状毛が密生し、小苞を欠く。
萼は密な星状毛を有し、花弁はおう頭である。
子房に粗い毛が生える。
開花時期は、7~9月である。果柄の先は曲がり、
種子に網目模様がある。
庭木あるいは切り花として利用される。
画像(右上)は、野の調べさんが、『 我が家のベランダに咲きました。
リョウブの花です。』
とのコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
リョウブ属は、日本、中国、インドシナ、インド、マレーシア、
南北アメリカなどの熱帯~温帯に六十数種が分布するほか、
マデイラ諸島にも1種がある。
常緑または落葉の、低木か小高木である。
落葉性のものは、秋の黄~紅葉が美しい。
若枝には星状毛が目立つ。葉は互生するが枝先に集まる傾向があり、
単葉で鋸歯縁である。托葉はない。
花は白色で小さく、枝先にでる総状~円錐状につく。
萼は宿存性で5裂する。花弁は5枚である。
雄しべは10個で2輪に配する。
花柱は細長く、先端で3裂する。
蒴果は宿存萼に包まれ、3弁で開裂する。
リョウブ科はリョウブ属からのみなる単型科で、
数種が観賞用として栽培される。
花は両性で放射相称である。花弁は早落性である。
雄しべの葯は2室で深裂し、蕾のときは外向きであるが、
開花すると反転して内向きになる。
子房は上位で合生する3心皮からなり3室があり、
中軸胎座に多くの胚珠をつける。
果実は胞背裂開する。種子は肉質の胚珠と円柱状の胚をもつ。
リョウブ科はツツジ科に近縁であるが、
花粉の形質や心皮数などで区別される。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]