ギョリュウバイ属は、オーストラリアからニュージーランド、
マレーシアにかけて約40種が分布する。
常緑の低木ないし小高木である。
葉は互生し、全縁で小さい。
花は無柄からほぼ無柄で、腋生または短枝に頂生し、
単生するかあるいは2~3個が集まってつく。
萼は5裂する。花弁は5枚で爪をもち、舷部は丸い。
花色は白色が主で桃色、赤色がある。
花径は3㎝までである。雄しべは多数である。
果実はかたい木質の蒴果である。
枝が密につき、しまって育つので障壁植物として使われるはか、
切り花にもなる。
英名の Tea tree
は、初期のオーストラリアへの移住者が、
本属の数種の植物を茶の代用にしたことによる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
ギョリュウバイ属も分類が難しい植物である。
ここに掲載してある画像は、半八重か八重咲きの種であり、
ギョリュウバイ属の園芸品種と思われるが、
品種を特定するまでには至っていない。
赤花の品種は Leptspermum
cv. Red Damask (L.レッド・ダマスク)
の可能性が高い。
なお、ここには花を掲載していない品種で、
Leptspermum scoparium
(レプトスペルムム・スコパリウム) は、花弁が5枚の一重の花で、
花色は白色で中心に赤みを帯びている品種であり、
日本では本種を「ギョリュウバイ」と呼び、他の品種とは区別している。
そして、「ギョリュウバイ」は英名を
munuka, New Zealand tea tree, tea tree
と言い、本種の花から採れる蜂蜜は「マヌカハニー」と呼ばれている。