ワスレナグサは、ヨーロッパ、アジアに原産し、
まれに北アメリカや日本の一部に野生化する。
草丈45㎝ほどの多年草で地下茎から茎を出しはう。
茎は稜があり分枝する。葉は長楕円状披針形である。
春から夏に、鮮青色に黄色または白い目をもつ花をつける。
花径は0.6㎝と小さい。萼に鉤毛(かぎもう)はない。
また、一般に流通名を「ワスレナグサ」として花壇用などで栽培されているものは、
同属の「エゾムラサキ」であるとする説もあり、
葉や花および花色は両方とも非常によく似ており、
ここに掲載したものも確実にワスレナグサである確証はない。
双方の確かな違いは、ワスレナグサの萼には鉤毛がなく、
エゾムラサキの萼には鉤毛があるということである。
ワスレナグサ属は、世界の温帯に原産する一・
二年草または多年草で約50種を含む。全株有毛である。
葉は単葉で全縁で互生する。根出葉は葉柄があり、
上部の葉は無柄である。
花は青、ピンク、白で単生し、
またはサソリの尾のように巻いた頂生する集散花序につける。
萼は5裂する。花冠は高盆形で5裂し、
花喉部に鱗片状の突起がある。
雄しべは5個で、雌、雄しべは花冠内にあるかまたは超出する。
果実は平滑で光沢のある4個の分果からなる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
三・四枚目(左上・左)は、花色がそれぞれピンクと白色であり、
ワスレナグサと同属の
Myosotis sylvatica
(M.シルウァティカ [ 和名:エゾムラサキ ])の園芸品種の
cv. Rosea (ロセア)と
cv. Alba (アルバ)
の可能性が高い。