ネズミモチは、中部以西、四国、九州、沖縄、小笠原、 朝鮮半島、台湾、中国に分布する常緑高木である。
　高さ２～５m、幹径0.3mくらいまでになる。 葉は楕円形～広卵状楕円形、卵型で先端は鋭～急鋭頭で、 基部は鋭～円脚で長さ５～８㎝でまれに10㎝で、 全縁で革質である。上面は暗緑色で光沢がある。
　花期は６月である。今年出た若枝の先に 5～15㎝の円錐花序を出し多数の花をつける。
　花冠は漏斗状で長さ５～６㎜で、 筒部は裂片と同長または少し長く、裂片は卵形である。
　花糸は花冠とほぼ同長で５～６㎜で、葯は長楕円形である。
　果実は紫黒色で楕円形で、長さ６㎜、径４㎜で、11月に熟す。
　この果実の形がネズミの糞に似ていて、 葉がモチノキに似ているのでネズミモチとよばれる。 このほかネズミノフン、ネズミノコマクラなどとよばれる。


　三枚目(左）は、10月に撮影したもので、 結実したばかりの果実であり、まだ緑色をしているが、 １ヶ月もすると紫黒色に熟し、ネズミの糞に似てくる。


　本属は、ヨーロッパおよびアジアの温帯と暖帯、マレーシア、 オーストラリアなどに分布し、約50種があり、日本に７種がある。
　常緑または落葉性の低木または高木である。葉は対生し、全縁である。
　花は頂生の円錐花序または総状花序につく。 花冠は小形で白色で、漏斗状または筒状で、先端が４裂する。
　果実は石果状でやや液質で、紫黒色となり １～３個の種子がある。花には特有の香りがある。
[ 引用 ： 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修：小学館発行 ) ]

　本属の仲間は、 　イボタノキ　、 　トウネズミモチ　、
　フクロモチ　、 　シルバープリペット 　などを掲載している。

１枚目画像撮影日：2003.06.05
２枚目画像撮影日：2006.06.14
３枚目画像撮影日：2004.10.17
４枚目画像撮影日：2003.06.08