NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名オキナグサ(翁草)
園芸(流通)名
別名
科キンポウゲ
属(和名属)プルサティラ(オキナグサ)
学名Pulsatilla cernua
ラテン語読みプルサティラ・ケルヌア
英名( Unknown )
原産・分布地本州、四国、九州、
原産・分布地朝鮮半島、中国に分布
園芸上分類多年草

 オキナグサは、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布する。 日当たりのよい草原に生え、太い根をもち根出葉を束生する。

 根出葉は広卵形で長さ10~20㎝で長い柄をもち葉身は2回羽状複葉である。
 小葉は卵形あるいはひし状円形で、深裂してさらに欠刻状となる。
 花茎は開花時に高さ10㎝くらいであるが、花後には30~40㎝にも伸びる。
 根出葉は花茎には初め白色の長毛が密に生えているが、葉の表面はやや無毛になる。
 開花時期は4~5月である。総苞葉は無柄で掌状に深裂し、花は鐘状で点頭する。
 萼片は6個あり、長さ2.5㎝前後で外面は白色の絹毛で密におおわれ、内面は無毛で暗赤紫色である。
 痩果は球状に集まり伸張して長さ4㎝ほどになった花柱が宿存する。花柱は長さ3~4㎝の開出毛が密生し、羽状毛となる。
 和名は、この白毛のある果実の集まりを老人の頭に見立てたものである。


 この「オキナグサ」は、野の調べさんが丹精込めて育てられ、ついにそれが実を結び、この花を見ることができ、 その様子を次のようなコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
【野の調べさんからの便り】
 二年前に友人にオキナグサの種を貰いました。山野草の播種は、普通採り播きと言って、 種子ができたら直ぐに採種して播くのが最良の方法らしく、すぐ蒔きました。ところが去年花は観れませんでした。

【画像一枚目(右上)】 3月 7日(火)(2006年)
 何と今年になって葉間から花茎を発見!驚いて暫く呆然とします。

【画像二枚目(左最上)】 3月17日(金)
 花茎の先には1個の蕾があり、白い毛に覆われた数枚の若葉と花茎を伸ばし始め少し開いてきました。

【画像三枚目(左上)】 3月19日(日) AM11:50
 暗赤紫色の鐘状の花が咲きました
 蕾が開きかけ、ずーっと観察していましたが、完全に開花するまでに3日もかかりました。
 翁草(おきなぐさ)と書き、実が白髪のおじいさんに似ている事からこのような名前が付けられたそうです。
 植物版レッドリストで絶滅危惧2類として位置づけられている幻の野草、オキナグサの開花は春の喜びを運んでくれたようです。

オキナグサ オキナグサ

 四・五・六枚目は、オキナグサといわれる由来となった花の姿を、 野の調べさんが送って
くれたものである。
【野の調べさんからの便り 第二報】
 翁のヒゲやっと出来ました。長かったです(#´ο`#) はぁ~ 
 花後の白毛に覆われた結実の姿、花柱が長く伸びてオキナグサのいわれとされる
果実が熟すと花柱は白くなりました。
 【四枚目(左上三)の画像】
 下の部分、端の部分の方から少しずつフワフワっと 丸まった感じになり長けてきました。
 【五枚目(左上)の画像】
 よく観て見ると先の方に種が出来つつあります。 花柱が伸び花柱は灰白色の羽毛で密生しています。
 左(六枚目)の画像が種です。早速蒔きました。
【追記】 注:花柱とは雌しべのことである。



 七枚目(左)は、こまさんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
 『 庭の黄色い   カタクリ  が咲きました。
  もう一つ オキナ草も満開です。
  (買って三年目ですが今年は株が大きくなって
   沢山の花を付けました)』

 野の調べさんのお便りから二年後に、 私もなんとか「オキナグサ」を探しあてた。
 八枚目(左)がその画像である。今となっては撮影場所は不明であるが、 まさしく実ができつつあるところである。


  1枚目画像撮影日(投稿者):2006.03.07(野の調べさん)
  2枚目画像撮影日(投稿者):2006.03.17(野の調べさん)
  3枚目画像撮影日(投稿者):2006.03.19(野の調べさん)
4~6枚目画像投稿日(投稿者):2006.04.23(野の調べさん)
  7枚目画像撮影日(投稿者):2009.05.05(こまさん)
  8枚目画像撮影日:2008.05.06


 オキナグサ属は、北半球の温帯、 亜寒帯に約45種が分布する多年草である。 根茎は太く有柄の根出葉を束生する。
 根出葉は羽状または掌状あるいは3出状の複葉で、 若いときには白色の長毛におおわれている。
 花茎は根出葉の腋より生じ、頂端に花を単生する。 花の下の方には花から離れて3個の総苞葉がつく。
 総苞葉は欠刻があり、有柄あるいは無柄である。 花は花弁を欠き、5~12個の花弁状の萼片がある。
 雄しべ、雌しべとも多数あり、 雄しべの一部が蜜腺化することもある。 花柱は長く白色の長毛がつく。
 花後、萼片は脱落し、花柱は伸長し、 白色の長毛も伸びて羽毛状となる。果実は痩果である。
[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]

2015.02.08 First making day [1a/15o/125300]
bt
fb
bb