マ メ ( マ メ 亜科)
ヴィグナ(ササゲ)
Vigna sinensis var. sesquipedalis
ヴィグナ・シネンシス(変種)セスクイペダリス
Asparagus bean ,
Yaed-long bean , Southern pea
東アフリカ原産
一年草
ササゲとは、ササゲ属の1種
Vigna sinensis (ヴィグナ・シネンシス)
とその変種(3変種)、すなわちカウピー、
ナガササゲ、ハタササゲの総称である。
ナガササゲは、未熟莢を野菜として利用する。
茎は長さ2~4.5mで蔓性で、莢は長さ30~100㎝で、
結莢後まもなく下垂する。
種子は長さ8~13㎜で扁平な腎臓形で、
種皮の色は赤、黒の2通りである。
インド以東のアジアで栽培が多く、
とくに東南アジアでは低地野菜として重要性が高い。
東アフリカ原産のカウピーが海路をへてインドにいたり、
そこで2変種(ナガササゲとハタササゲ)が分化し、
ササゲは3変種ができ上がり、インドから東南アジア、
中国をへて日本に伝わったとされているが、
東南アジアから海路で直接日本に伝わった可能性もある。
ササゲ類は、日本において種実用、莢用とも明治以前は
重要な作物であったが、食味の優れている
インゲンマメ の導入以降、
種実用、莢用とも、その重要性は薄れている。
とくに種実用品種は、現在ほとんど姿を消しており、
各地で「ササゲ」と称して生産されているマメの多くは、
インゲンマメである。
カウピー、ナガササゲ、ハタササゲの3変種のうち
ナガササゲのみが野菜として利用され、栽培も多い。
ナガササゲは、耐暑性が強く高温時にもよく結莢する。
乾燥、過湿にも比較的強い。
その反面低温に弱く10℃以下では生育せず、
霜にあうと枯死する。
生育適温は20~25℃で、この温度では結莢、
莢肥大とも良好である。
日本では莢の形態、性状の相違により
4品種群に分類されている。
その4つは、「十六ササゲ」、「三尺ササゲ」、
「紫ササゲ」、「南方系」である。
ナガササゲは嗜好に顕著な地域性があり、
関東以東ではあまり好まれない。
このため、栽培は東海以西で多く、
とくに愛知県が中心となっている。
サヤインゲンの生産が不良となる盛夏期用に、
4~5月にかけて播種される普通栽培がもっとも多い。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )]
画像は、莢が緑色であり、莢の長さから十六ササゲの可能性が高い。