サツマサンキライは、九州(南部)~沖縄に分布する。
草丈は10m位にもなる蔓性の半低木である。
花は雌雄異株で、葉液から長さ5~8㎝の枝を出し、
散状花序に多数の花をつけ、時には分枝して
2~3個の花序をつける場合もある。
花は黄橙色~帯黄色、雄花の花被片は線状長楕円形で、
長さ約5㎜、開花時には著しく反り返る。
雌花の花被片は卵形長楕円形で、長さ約2.5㎜である。
開花時期は12~2月である。果実(液果)
は楕円形で長さ5~7㎜、黒熟する。
一枚目(右上)は、野の調べさんが、「妙円寺参りⅡ」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 この実は沿道で出合ったサツマサンキライの実です。』
なお、「妙円寺参りⅡ」に対する、「
妙円寺参りⅢ 」はヤマハッカであり、
「妙円寺参り(10.21)」は、 妙円寺参りの解説である。
二枚目(左上)も、野の調べさんが、「落ち葉」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 紅葉の美しい霜月となりました。
秋も深まり植物が色づいて散歩してましたら見つけました。
サツマサンキライの実です。』
本属の仲間は、野の調べさんと広島県人さんが送ってくれた
サルトリイバラ
を掲載している。
シオデ属は、世界の熱帯や温帯に広く分布し、
約300種が知られているが、とくに東アジアと北アメリカの熱帯に多い。
日本にはサルトリイバラ、シオデなど7種が自生している。
雌雄異株の木本または草本で地下に根茎がある。
つる性であるが、直立性のものもあり、
葉柄の基部にはふつう托葉が変化した1対の巻きひげがある。
刺はあるかまたはない。葉は互生し、
常緑または落葉性で3~7個の縦脈がよく目立つ。
茎の下部につく葉は鱗片状になる。
花は黄緑色~緑白色で小さく、腋生の散形花序につく。
花被片は6個あって離生し、雄花には6個の雄しべ、
雌花には同数の仮雄ずいがある。
葯は底着する。子房は上位で3室からなり、
各室に1~2個の胚珠を含む。
果実は液果で、球形から楕円形で熟すと赤色または紫黒色になる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )]
【追記】
シオデ属は、新エングラー体系ではユリ科に属していたが、
形態が他のユリ科植物と大きく異なるためクロンキスト体系では
サルトリイバラ科として独立した科となった。
また、シオデ属をサルトリイバラ属と呼ぶこともある。