ショウブ
アコルス(ショウブ)
Acorus calamus
アコルス・カラムス
Calmus , Flagroot , Sweet flag
ユーラシア大陸に野生
多年草(地下茎)
ショウブは、池や湿地のほとりに生える多年草である。
地下茎は太くて横にはい、径1~2㎝である。
葉は剣状線形で直立し、高さ50~90㎝で幅
1.2~1.5㎝で鮮緑色で光沢がある。
基部は袴状で淡紅色を帯び、茎や葉を抱いているが、
中部以上は上面にたたまれて合生し、
両側とも裏面が外に出た単面葉となっている。
5~7月ごろ、花茎基部近くの苞葉の間から円柱状の肉穂花序を出す。
花序は長さ5~10㎝で太さ1㎝内外で淡黄緑色の両性花を密につける。
花被片は長さ約2㎜と小さい。
果実は長楕円形で肉質で赤く熟すといわれるが、めったに見られない。
ショウブ属は、ユーラシア大陸および北アメリカに2種が野生している。
根茎は横にはい、葉は細長く剣状で2列に互生する。
花茎は根出し、中ほどに総苞葉とよばれる葉状の苞が1個つく。
花序は肉穂花序で付属体がなく、総苞葉の腋からでる。
花は小さく、2輪に配列した6個の花被片があり、
両性で無柄で肉穂花序にらせん状に多数つく。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
一~三枚目(右上~左)は、 Junko
さんが、「6月の花」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 先日、京都植物園でショウブや
アジサイ などなど
堪能してきました。ここはとても広大なスペースで森あり
花あり鳥もいて、NZのハグレー公園のミニミニ版といった
電車を乗り換えずに行けてしかも60歳以上は無料で余計
に感じ。大好きな場所です。アジサイも、ショウブも植物園
なのでさすがにいろいろありましたが今日はホンノ一部を』
【追記】
ショウブ属は、新エングラー体系ではサトイモ科の
サトイモ目に属していたが、。花は肉穂花序を作り、
その根元には仏焔苞に
当たる苞葉がある点でサトイモ科に似ている。
しかし葉は平行脈で細長く、
羽状脈で幅広い葉のサトイモ科とは見掛けも大きく違う
ことから、クロンキスト体系の分類ではこのような違いを重視して
独立のショウブ科(サトイモ目)となった。
そして APG 分類体系では、
ショウブ科はサトイモ科とはかなり離れた系統で、
単子葉植物の中でも最初に分かれた(系統的には
原始的)と考えられため、単独でショウブ目
(APGで新設された目)となった。