ススキは、南千島から日本、
朝鮮半島を経て中国までの広い地域に分布し、変異が多い。
日本ではいたるところの山野に生え、秋期花穂の出るころには
「秋の七草」の1種として、古くからなじみの深い多年草である。
花穂を出すころにはその形から「尾花」とよび、
夏の茎葉を刈り取って利用するときには「カヤ」とよんで、
古くから屋根をふくのに用いてきたが、
現在ではほとんどその用途が失われた。
日のよく当たる乾燥地を好み、山原、河原、
荒地に群生し、円形の大株となって育つ。
葉は細長く質はかたく、葉縁には鋭い鋸歯があり、
葉をしごくと手を切る。
ススキ属は、東アジアに約10種あり、日本に7種がある。
大形の多年草で、葉は長く茎とともに剛硬である。
小穂は2個ずつ、共有柄で長い総の関節につく。
この総が1~多数円錐状または散房状に茎の先端に集まって
花序を形成する。
小穂は2小花よりなるが、下方の小花は退化する。
登実小花にはふつう芒(のぎ)がある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
三枚目(左)は、広島県人さんが、次のコメントをつけて、
深まりゆく秋の景色を写し、私に送ってくれたものである。
『 行楽日和の日は、どうしても近くの山に行きたくなり
午後から愛犬と散策してきました。
紅葉もソロソロ終わりですね。』
四枚目(左)は、園芸品種であり、和名がタカノハ(鷹の羽)、
別名ヤバネススキ(矢羽薄)ともいい、
ときにはヤハズガヤ(矢筈萱)、トラフススキとよばれ、学名は
M. sinensis cv. Zebrinus
(M.シネンシス(園芸品種)ゼブリヌス)であり、英名は
Zebra grass という。
葉に黄白色の段斑が入る変異品で、葉質がかたく幅が細めで、
全体にやせ形である。
本属の仲間には、
ヤクシマススキ がある。