










タラノキは、タラノキ属の1種で、若芽を山菜として食用にするほか、
根や茎は薬用として、また茎はすりこぎ用材としての用途がある。
タラノキは、ウドモドキ、タラ、タラウドなどとも呼ばれ、
山菜の王者として、古くから食用に供されてきた。
一般的には、タラノキの新芽を「タラの芽」とよんでいる。
自然・健康食品ブームとともに山菜や菌茸類の利用が盛んになるにつれて、
近年山取りだけでは需要を満たすことができず、
山梨県を中心に各地で栽培がおこなわれている。
若芽のてんぷらは美味で、ほかにみそをつけて焼くみそ焼き、
ゆでてひたし物やごま和え、酢みそ和え、マヨネーズ和えなど、
利用方法は多い。
また、茎や根の皮にはサポニンのヘデラゲニンなどが含まれており、
糖尿病に効果があるとされ、煎じ薬は副作用もなく、
民間療法として古くから用いられている。
画像(右上)は、おばごりさんが、『 こちらは山菜の季節です。
タラの芽もう少し大きくなってから。』 とのコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
タラノキ属は、熱帯のマレーシアから温帯のアジア東部、
北アメリカなどに約35種が分布し、そのうち日本には3種が見られる。
耐寒または非耐寒性の低木または高木で、常緑あるいは落葉性である。
葉は互生し、大形の羽状複葉を水平に伸ばして豪華であるが、
葉や茎に刺が多いので庭木としては好まれない。
葉柄基部に小形の托葉があり、小葉は鋸歯縁となる。
花はふつう雑居性で、夏に茎の頂部から散形花序をしばしば円錐状などに出し、
白色の小さい花を多数咲かせ、小さな苞がある。
萼は全縁あるいは微小の5歯牙があり、花弁は5枚で雄しべも5個である。
子房は2~5室で、花柱は同数あり宿存する。
果実は液果状の石果である。若芽や根茎は食用になる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、本種の変種の
メダラ を掲載している。