トサミズキは、本州、四国原産の落葉低木である。
やや小高木状になり、高さ2~4mである。
葉はやや厚く、卵形でやや左右不相称である。幼条、
葉柄は有毛で毛が残存する。この点で他種と区別される。
花序は5~7個のややほっそりとした花からなり、
長く下垂する。開花時期は、3月下旬である。
性質は強健で生長は早く、早春の花木として庭などに植栽され、
観賞用としてよい。切り花としてもよく利用される。
トサミズキ属の植物は、東アジアおよびヒマラヤに十数種が分布する。
落葉低木または小高木である。葉は互生し、
有柄で卵形または長楕円形で葉脈が明らかで、鋸歯がある。
托葉は膜質で、披針形または卵形で、早く脱落する。
花は両性で黄色を呈し、腋生の下垂する穂状花序につく。
早春に葉が生長を始める前に開花し、花序の基部に大形の苞がある。
萼片は5個で短く宿存する。
花弁は5枚でへら状で、基部につめがある。雄しべは5個で、
全縁または2~3裂する短い仮雄ずいと互生する。
子房は中位または上位で2室、花柱は2個で胚珠は各室に1個ずつ下垂する。
果実は倒卵形の蒴果で2室からなり、裂開して光沢のある黒色の2種子を散布する。
早春の花木として、庭、公園などに植栽され、切り花としても鑑賞される。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
本種の仲間は、
キリシマミズキ 、
コウヤミズキ 、
ヒュウガミズキ
などを掲載している。