NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名マツバラン(松葉蘭)
園芸(流通)名
別名ホウキラン
科マツバラン
属(和名属)プシロツム(マツバラン)
学名Psilotum nudum
ラテン語読みプシロツム・ヌドゥム
英名whisk fern,whisk plant
原産・分布地世界の熱帯、亜熱帯に広く分布
園芸上分類多年生シダ植物

 マツバランは、広く世界の熱帯、亜熱帯に分布し、日本では 宮城県、石川県以西に自生し、南方ほど多い
 樹上や岩壁の割れ目などに着生し、ときに地上にも生じ、熱 帯では木生シダの幹に着生することが多い。
 根茎は密に又状に分枝し、  仮根 を密生する。
 地上茎は直立または下垂し、長さ10~50㎝で、緑色で、上 部は数回立体的に又状分枝を繰り返し、ほうき状となる。
 枝には3稜があり、稜上に小突起が散在する。
 単体胞子嚢群は熟すれば黄色となり、球形で径約2㎜で、 胞子は黄白色である。

[ 引用 : 園芸植物大事典(塚本洋太郎総監修:小学館発行 )]

 このマツバランは、知人から譲り受けた「ヘデラ・ヘリックス」の 鉢に生えたもので、初めの頃は雑草と思い抜いていましたが、 いくら抜いても次から次へと生えてきて、どうしたものかと考え ていました。
 数年が経って、ある時、新聞の記事で「マツバラン」が紹介さ れていました。
 その記事を見て、ヒョッとしたら今まで雑草と思って抜いても 抜いても絶えない植物は「マツバラン」ではないかと思い、よく 見てみたら姿といい色といい間違いなく「マツバラン」とわかっ たしだいです。
 それ以来、大事に育ててここまでの姿になりました。今後は 胞子ができて黄色に熟すところを見たいと思っています。

 3枚目(左)は、地上茎が3稜になっていることがよくわかるよ うに、カットした断面を写したもので、右側に三角形をした断面 の茎があり、チョッといびつな三角形であるが、3稜であること がよくわかる。


1~3枚目画像撮影日:2023.09.26

 マツバラン科は、2種あって、世界の熱帯、亜熱帯の広く分布し、日本にはマツバランが分布する。
 マツバラン属のみで単型のマツバラン科が設立されている。
 マツバラン科は多年生で、茎は  原生中心柱  をもち、根茎と地上茎からなり、ともに又状に分枝する。
 根茎は  仮根 を密生するが、  維管束  を持つ真の根はなく、地上茎には維管束の入らない鱗片状の小突起(1枚目(右上)画 像で確認できる)が散在するが、真の葉はない。
 胞子嚢群は3個の胞子嚢が合着した3室の単体胞子嚢で、地上茎は2股になった小突起の向軸側につく。胞子は豆型である。
 前葉体  は根茎の1片に似て、地中にあって、菌類と共生する。
 胞子体  に根と葉を欠くことなど   古生代  の最古の陸上植物プシロフィトン類(古松葉蘭類、Psilophyton)と比較され、通常、裸 茎植物亜門に分類されているが、その間をつなぐような化石はなく、胞子嚢の位置と構造にも大差がある。
 マツバラン科の分類上の位置については  前葉体  の類似や  胞子体  の構造について新しい解釈からシダ類亜門のストロマトプテリス科 [Stromatopteridaceae] やフサシダ科 [Schizaeaceae] に類縁があるという説、胞子嚢の位置と裂開のしかたなどから 小葉植物亜門(ヒカゲノカズラ類)に編入する説など新しい考えが提案されている。
 この科に分類されていたイヌナンカクラン属 [Tmesipteris] はイヌナンカクラン科 [Tmesipteridaceae] を分立してこれに含めるのがよい。

[ 引用 : 園芸植物大事典(塚本洋太郎総監修:小学館発行 )]
2023.09.26 First making day [7m/71ma/281250]
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