一・二枚目(右上・左)は、野の調べさんが、「モウセンゴケ」
のタイトルで、次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 今年、探す事3回目、1時間位歩いて歩いでやっと念願の
花に出合えました!ロゼッタ状に広がる葉から細長い茎を
伸ばしてその先に白い小さな5弁花をつけています。可憐
でかわいいですね、しかし、よーく、観察してみると、何と
葉の中で虫が動けなくなり、もがいています。食虫植物
です、葉から小さな繊毛がたくさん出て、そこから粘液を
分泌して小さな昆虫を捕えます。初めてみました、
あがけばあがくほど隣の繊毛にくっついて哀れな末路を
辿る事になります。植物の世界も厳しいですね。』
三枚目(左)も、野の調べさんが、「ハンター!?」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 えびの高原にモウセンゴケを求めて撮影して来ました。
モウセンゴケは何と小さな可憐な花なのですが、実は
食虫植物なのです。今回の目的は、葉の中でうごめいてる
虫の様子を撮影する事でした。葉の表面に粘毛をつけ、
それによって虫を捕らえる食虫植物です。一面に長い
毛があり、その先端から粘液を出す。これに虫が
くっつくと、粘毛と葉がそれを包むように曲がり、
虫を消化吸収するのだそうです。』
モウセンゴケ属は、食虫植物で、世界で約90種が見られるが、
そのうち3分の2ほどはオーストラリアにあり、
とくに南西部に集中して
いる。
生息場所は日照条件がよく、多湿なやせ地がほとんどであるが、
オーストラリア固有種のいくらかは雨期と乾期のはっきりとした地域に
あり、一時的なかなりの乾燥に耐えることができる。
葉身は線形、さじ形、球形などさまざまで、
表面にマッチ棒状腺毛を多数もつ。
腺毛の先端は多数の整列した外分泌細胞群と
内分泌細胞群からなって大きくふくれており、
内部中心部あたりで維管束木部につら
なっている。
分泌冠の表面は自ら出す消化酵素で損傷を受けないようにかたい
クチクラでおおわれている。
細胞間隙から粘液を出し続け、小動物を粘着して捕える。
分泌細胞群を支える柄は多数の細長い細胞からなる。
小動物を捕えると、物理的、化学的刺激で活動電位を生じ、
細胞膜の電気的変化が引き金となって外表面と内表面の膨圧の変化を
生じ、一方、インドール酢酸による細胞の伸長も加わって、
10~15分で柄部分を湾曲させ獲物を四方から押さえ込むように動く。
さらに同様の仕組みで葉身自体も湾曲し、
15~20分で獲物を包み込んでしまう。
捕獲が完了すると、分泌細胞はプラズマレンマが部分的にこわれ、
消化酵素ペルオキシターゼ、エステラーゼ、
酸性フォスファターゼなどを分泌して消化作用を行う。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
本属の仲間は、
ナガバノモウセンゴケ を掲載している。