ユズリハ
ダフニフィルム(ユズリハ)
Daphniphyllum macropodum
ダフニフィルム・マクロポドゥム
Yuzuri-ha
福島以西、四国、九州、
朝鮮半島南部、中国に分布
常緑高木
ユズリハは、福島以西、四国、九州、朝鮮半島南部、
中国に分布する常緑高木で、高さ5~10mに達する。
和名のユズリハは「譲葉」で、
新芽が出て旧葉が落下することによる。
日本における分布はヒメユズリハと同様であるが、
ユズリハは内陸性で、ヒメユズリハは海岸性である。
雌雄異株である。一般に庭樹として植栽されるが、
葉は正月に飾りとして使う習慣がある。
枝はまばらに文枝する。葉は枝端に束状に集まり、
長さ15~22㎝で幅4~7㎝で
革質で光沢のある濃緑色を呈し、下面は淡緑色である。
葉脈が明瞭で、側脈は16~19対ある。
葉柄は長さ3~4㎝でやや紅色を帯びる。
開花時期は、5~6月である。前年枝に総状花序をつける。
雄花は萼片を欠くことが多く、
あっても1~2個で小さい。雄しべは6~12個ある。
雌花の花柱は2~4個で、果実に宿存する。
果実は秋に黒熟し、長さ8~9㎜となる。
ユズリハ属は約30種からなる常緑の高木または低木で、
ヒマラヤ、マレーシアから東アジアにかけて分布する。
葉は単葉で全縁で互生する。雌雄異株まれに同株である。
花は単花被花で、腋生の総状花序につき、
苞と脱落性の小苞(花柄の基部)がある。
ふつう雄花は3~6個の花被片と(5~)6~12(~14)
個の雄しべからなるが、花被片が退化してないものがまれにあり、
また花糸を欠くものもまれにある。
雌花はふつう3~6個の花被片と1個の雌しべからなる。
子房は上位で、2(まれに3~4)心皮からなり、
2~4個の側生胚珠が上部から下垂してつく。
また、雌花には退化雄ずい、
雄花には8~10個の仮雄ずいがしばしば見られる。
果実は石果で、種子には多くの胚珠がある。
ユズリハ科は、ユズリハ属のみからなる単型属であるが、
広義のトウダイグサ科に含める見解もある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
エゾユズリハ を掲載している。