ライラックは、ヨーロッパ地中海沿岸原産する落葉小高木である。
ライラックとは、ハシドイ属の総称であるが、
一般的には西ヨーロッパへ一番最初に入った本種を指す。
ヨーロッパ南東部からコーカサス、
アフガニスタンとくにハンガリー、バルカン半島に多く分布する。
日本には明治中ごろ渡来した。
高さ4~8mに達する低木あるいは小高木で小枝は無毛である。
葉は卵形または広卵形で、鋭尖頭で心脚で全縁で長さ5~12㎝で、
幅3.5~5㎝で表裏とも明るい緑色で、葉柄は長さ1.5~3㎝である。
花序は前年枝のの上位の側芽につく。頂芽は生長過程で枯死するため、
両側の側芽が伸び、花序は対生してつくことが多い。
花序の長さは10~20㎝である。
花冠筒部は細長く長さ10㎜で、裂片は卵形鈍頭で開出する。
花色は淡紫、紅紫、紅、白などである。開花時期は、
5~6月である。花には芳香がある。
蒴果は長さ10~15㎜で鋭頭である。
ライラックは、寒冷地のポピュラーな花木のひとつである。
とくに札幌では市の花として公共造園だけでなく個人の庭でも愛好され、
ごくふつうに見られる造園木である。
ハシドイ属は、ヨーロッパ南東部から中国、
朝鮮半島にいたる旧世界に約30種が分布する。
日本でもハシドイおよびマンシュウハシドイが自生する。
落葉性の低木ないし小高木で、寒冷地向きの造園樹として利用される。
ヨーロッパでは庭植えされることが多く、
ほかに鉢植えや促成切り花として用いられている。
中国でも自生種が多いので、古くから庭木として用いられた。
花には芳香があるので、古来香油をとるためにも栽植されてきた。
葉は対生し、全縁まれに羽状分裂あるいは浅裂し、有柄である。
花は両性で、頂生あるいは腋生の円錐花序をなし、前年枝または当年枝につく。
花冠は漏斗形または高盆形をなし、筒部は長く先端は4裂する。
花色は白および紫、紅紫で濃淡がある。
萼は4歯牙を有し宿存する。雄しべは花冠筒部につき内在あるいは超出する。
花柱は2裂した柱頭をもち、雄しべより短い。子房は2室で各室2胚珠を有する。
果実は長楕円体をなし、2裂片をなす乾いた蒴果である。種子は扁平で翼をもつ。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
本属の仲間は、
ヒメライラック を掲載している。
四~六枚目(左上三~左)は、こまさんが、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 これは リラ冷えです。ライラックが満開ですもの。
三色のライラックをお持ちしました。NIOさんのような
五枚の花びらは探せませんでした。なかなか無いもの
ですね。』
ということで、一枚目(右上)のライラックのように、
花弁が5枚に見える花を探したが、
見つけられなかったようである。
5弁のライラックは、四つ葉のクローバーと同じように
見つけられると幸せになれるとか?
また、「リラ冷え」とは、5月下旬ごろの北海道は、
暖かくなったと思ったら急に冷え込むという気候の変化が見られる。
そんな時期に札幌市民がふつうに使っている言葉、
それが「リラ冷え」という言葉だそうである。
なお、「リラ」は、ライラックのフランス語
[ lilas ]
からきた言葉だそうである。
七枚目(左)も、こまさんが、『 今はライラック祭りです。 昨日大通りでライラックを写してきました。』 とのコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
八枚目(左)は、広島県人さんが、「いいお天気」のタイトルで、 『 広島空港近くの公園できれいな花々を楽しみました。』 とのコメントをつけて、私に送ってくれたものである。