アセビは、日本の山地に自生する高さ1~3mになる常緑低木である。
広く庭木として用いられ、生垣にもされる。
葉は倒卵状披針形で光沢があり、長さ3~5㎝で微鋸歯がつく。
花は白色で長さ7㎜で、頂生の円錐花序について下垂し、3~4月に開花する。
アセビは、有毒植物で、有毒成分はアセポトキシンおよび配糖体のアセボチンである。
牛馬がアセビの茎葉を食べると、これらの有毒成分で中毒を起こして酔ったようになるので、
「馬酔木」の名が出てきたと言われているが、実際には牛馬はアセビは食べないそうである。
アセビ属は、常緑の低木または小高木で、北アメリカ、東アジア、ヒマラヤに10種が分布している。
葉は単葉でたいてい互生し革質で、鋸歯縁か全縁で葉柄は短い。
花は壺形で、頂生の円錐花序か腋生の総状花序につく。花冠は白色で、先端は5浅裂する。
苞は単生で、萼は5裂する。雄しべは10個あり、葯の背面に2個の曲がった芒(のぎ)状突起がある。
子房は上位で5室で、果実は蒴果である。庭木として用いられることが多い。
[ 引用 : 園芸植物大事典 (塚本洋太郎総監修:小学館発行)、
花の名前(植村猶行監修:NHK出版)]
本属の仲間は、
アケボノアセビ 、
リュウキュウアセビ
を掲載している。
また、属は異なるが、同じツツジ科のエンキアンツス属(和名属:ドウダンツツジ属)の
ドウダンツツジ や
ライアニア属
(和名属:ネジキ属)の
ネジキ
の花がアセビの花と酷似しており、この独特の花姿は一度見たら忘れられない花である。