ギンナン(銀杏)
イチョウ
ギンクゴ(イチョウ)
Ginkgo biloba
ギンクゴ・ビロバ
Maidenhair tree
中国原産
落葉高木
イチョウの語源は、「一葉」による説、「鴨脚」の近代中国音ヤーチィオより転訛したという説、「銀杏」の唐音による説がある。
日本の各地に栽植され、高さ30mにまで達するものもあり、
天然記念物に指定された老樹巨木は青森県から熊本県まで広く分布しており、
その数は30を越し、幹まわり10m以上のものもある。
イチョウの花の開花は、4~5月で、この時受粉が行われ、
種子が成熟する9月頃に受精する。
このように受粉から受精するまでに長い期間がかかるイチョウの受粉、
受精過程の観察によって種子植物における精子の存在を初めて発見したのは
平瀬作五郎氏で、1896年(明治29年)のことであった。
これにより、種子植物でありながらシダ植物に近い
原始的な特徴をもつ裸子植物存在が証明された。
以上のことから、イチョウ属は裸子植物に属し、東アジアに1種
( Ginkgo biloba
[ ギンクゴ・ビロバ ](イチョウ))が唯一残存する落葉高木である。
三枚目(左)は、5月に撮影したものであり、
青い実が確認できるが、受粉のみが行われた状態であり、
四枚目(左下)の8月末に撮影した状態のころに受精が行われ結実していく。
イチョウ属は、中生代のジュラ紀(約2億1300万年前~約1億4400万年前)
から新生代の第三紀(約6500万年前~約200万年前)
にかけての化石が発見され、多くの種が栄えていたといわれているが、
現存する1種は中国原産で、日本では室町時代には
栽培されていたといわれているが、いつごろ導入されたかは不明である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
たわわに実ったこの銀杏は、果実とはよべないことをしっていましたか?
植物学上は、被子植物の子房が発達して生ずるものを果実といい、
イチョウのように裸子植物の種子は果実とは言わないそうである。
五枚目(左)は、おばごりさんから、 「 これは札幌「北大イチョウ並木」連日カメラマンで賑わってます。」 のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
北大前のイチョウ並木は、非常に有名である。
一斉に紅葉ではなく黄葉した並木は一見の価値がある。
皆さんご存知の通り、イチョウの種子が銀杏ですが、
銀杏の中種皮(いわゆる銀杏の殻)の形状は樹によって異なり、
2~5稜のものまであるが、普通は2~3稜である。
古書には雌雄樹の判別法として、「2稜が雌樹、2稜半以上が雄樹になるといい、
雌樹は枝が立ち、葉は若木のほかは分裂せず、
若木でも葉が小さい」と書かれているが明らかでない。
雌樹の増殖は接ぎ木か挿木がもっとも確実である。また、
性の転換が起きることがあり、雄樹の一枝のみ雌樹になった報告もある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
六枚目(左上)は、 Junko さんが、
次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 写真は先週の御堂筋のイチョウです。
今頃はもう散っているでしょう。
もう一つは
皇帝ダリア
。秋は空の青が綺麗です。』
七枚目(左)も、 Junko さんが、
「おじゃましま~す!」の
タイトルで次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 画像は我が家のイチョウの盆栽が黄葉したものです。
春にハイキング時にイチョウの樹の下から5・6本苗を
採って来て植えたものです。コケも紅葉してちょっと
気に入っています。黄色の方は「
嵯峨菊 」です。
京都の料亭の入り口にありました。』
八枚目(左)は、関東のみずがめ座さんが送ってくれた、
紅葉末期の神宮外苑のイチョウ並木の画像である。
こうして日本全国からその土地土地の植物を送っていただき、
この写真集が充実したものになっていることが嬉しい。