イエギク(家菊)
キ ク
クリサンテムム( キ ク )
Chrysanthemum × Morifolium
クリサンテムム・モリフォリウム(交雑)
Florist's chrysanthemum , mum
交雑種
多年草
キクは、キク属の1種でキク節に分類される。
日本の伝統的園芸植物のひとつとして、
多くの園芸品種が作り出され、栽培されている。
現代のキクは大きく改良されたものであり、雑種起源である。
それが野生のキクのあるアジア東部の温帯から暖帯でつくられたものである。
キクとは漢字「菊」の音( ju,ku )
を日本でなまったものといわれている。菊はもと鞠と書いた。
鞠は蹋(けまり)である。キクの頭花をけまりに見立てたのである。
キクは交配しやすく、イソギクやシオギクなどとも雑種がよくできる。
現代のキクはいろいろな種が交配していること、
北の方ではコハマギクの系統も入っていると思われる。
日本の野生菊を交配して現代のキクのようなものもできるであろう。
しかし、歴史的にはチョウセンノギクとハイシマカンギクとの自然雑種か
または栽培中に雑種ができて、それがしだいに改良されたものと思われる。
三枚目(左)は、広島県人さんが、「初雪」のタイトルで、
私に送ってくれたものである。
四枚目(左)は、 Junko さんが、
「おじゃましま~す!」の
タイトルで次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 画像は我が家の
イチョウ の盆栽が黄葉した
ものです。春にハイキング時にイチョウの樹の下から
5・6本苗を採って来て植えたものです。コケも紅葉して
ちょっと気に入っています。黄色の方は「嵯峨菊」です。
京都の料亭の入り口にありました。』
と言うことで、花弁が糸状で黄色の菊は嵯峨菊である。
キク属は、世界におよそ200種あり、ユーラシア大陸の寒~暖帯に多く、
アフリカや北アメリカにもある。
多くの園芸植物を含み、薬用にもされている。。
一年草または多年草ときに亜低木のものもある。
葉は互生し、分裂しないものから多く切れ込むものまである。
花は虫媒で、頭花(頭状花序)は大きいものから小さいものまである。
花色は白、黄、紅であるが青はない。
頭花は辺花と心花からなり、総苞は半球状で総苞片は多列で、
かわら重ねに状に並び、その縁はしばしば乾膜質である。
花床は平たいか、突出し、栽培のキクを除けば、一般に付属体はない。
辺花は雄花で多くは舌状花であるが、
ときに舌状に発達しないで管状となり、先が3裂する。
心花は両性で、管状で先が5裂する。
雄しべは5個あり、花冠は筒部に合生し、葯は合して管状となり、
各葯の基部は鈍形で尾状とならない。先には楕円形の付属体がある。
雌しべの花柱は、先がわずかに2分し、その先は切形である。
子房は下位で、果実は3稜のあるもの、三角形のもの、
円柱のものなどがあり、ときに少し扁平となったものがある。
まったく冠毛のないものがあるが、種によっては辺花の果実、
または心花の果実、あるいは全部が小冠をつける。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前(植村猶行監修:NHK出版)]
本属の仲間は、
イソギク 、
マーガレット 、
ノース・ポール 、
シャスタ・デージー 、
クリサンセマム・ムルチコーレ や
マーガレットの園芸品種
マーガレット・ピンク・ディライト
などを掲載している。
1・2枚目画像撮影日:2003.11.15
3枚目画像投稿日(投稿者):2008.11.19(広島県人さん)
4枚目画像投稿日(投稿者:撮影地):2008.11.30
( Junko さん:京都府)
5枚目画像撮影日:2005.11.05
6枚目画像撮影日:2007.11.11
7・8枚目画像撮影日(場所):2017.10.26
(花フェスタ記念公園[岐阜県可児市])
七・八枚目(左・左下)は、最近よく見るようになった園芸品種である。
花の咲き方は「ポンポン咲き」である。
このような菊をスプレー菊と呼んでいるようであるが、
本来スプレー菊は、花の摘花の手間を省くために、
摘花をせずに1本に多くの花を咲かせる菊を指すようである。
写真のスプレー菊は、あえてそれを1本仕立てにしたものである。
園芸品種名はそれぞれの菊苗販売元で色々あるようで特定は困難である。