キーウィフルーツ、トウサルナシ(唐猿梨)、
キウイ、シナスグリ(支那酸塊)、
オニマタタビ(鬼木天蓼)
マタタビ
アクティニディア(マタタビ)
Actinidia chinensis
アクティニディア・キネンシス
Kiwi berry , Yang-tao , Chinese gooseberry
中国長江沿岸原産
蔓性落葉低木
果実の外見がニュージーランドの国鳥「キーウィ」に似ていることから、
当初、原住民のマリオ族が「キーウィ」と呼称していたのを、
後にこれにちなんで「キーウィフルーツ」の商品名がつけられ、
今日ではこれが一般名として通用するようになった。
樹木などに巻きついて5~8mの高さまで登る蔓性果樹で、
100年以上の樹齢を保つ。
葉は円形またはやや楕円形で長さ5~17せんちである。
葉の表面は暗緑色、裏面は白色でビロード状の綿毛がある。
雌雄異株であり、花は新梢の基部から2~6節内外の葉腋の着生し、
花柄中央部で3分岐し、中央1花と2側花をつける。
側花が退化して無い栽培品種もある。
雌花は径3~4㎝で柱頭は葯状の多数の管をなしている。
雄花は雌花よりやや小さく、
退化した子房上に多数の雄しべが着生している。
開花時期は東京以西の気候で5月下旬ごろであり、
雌雄花ともに6弁一重の花弁を有し、開花初めは黄白色を呈し、
しだいに帯褐黄色に変わる。
果実は晩秋に成熟し、円筒状またはやや細長い球状を呈し、
長さ3~8㎝で重さ50~100g内外となる。果皮は毛でおおわれ、
幼果のときは緑色で熟期に近づくにつれて帯緑灰褐色に変わる。
収穫後は20~30日間の追熟を経たのちに食用できる。
果実は特有の翠緑色で多量のビタミンCを含み、
果心から果皮に向かって放射状に走る30~35内外の
じょう嚢様軟壁で仕切られており、内部に果心を中心として
環状に並ぶ黒紫色ゴマ粒大の多数(700~1000粒)の種子を含む。
画像は、一枚目(右上)が雌花であり、
少しだけふっくらとした子房の先に雌しべがわかる。
二枚目(左上一)は雄花であり、多数の雄しべがわかる。
三枚目(左上二)は果実で全体が毛で被われている。
実色は灰褐色であり、もう収穫できる色になっている。
マタタビ属は、落葉性のつる性低木で、東アジアに約25種が分布する。
葉は単葉で互生し、長い葉柄があり葉縁に鋸歯のあるものが多い。
花は単性で雌雄異株または雑居性で、腋生の集散花序につくか単生する。
萼片は5個である。花弁は4~5枚で白色かまれに帯赤色である。
雄しべは多数で、葯は丁字着である。子房は上位で多室からなり、
多数の柱頭が放射状に開出する。
果実は液果で多数の種子を含み、ときに食用となる。種子に胚乳がある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
キーウィは、トウサルナシというくらいであり、本属の仲間は、
サルナシ
マタタビ
を掲載している。