キキョウ
プラティコドン(キキョウ)
Platycodon grandiflorus
プラティコドン・グランディフロルス
Baloon flower, Chinese bellflower
日本全土、朝鮮半島、中国東北部に自生
多年草
キキョウは、日本全土および朝鮮半島、中国東北部に自生する。
日当たりのよい山野の草原に生える多年草で、
根は太く、多肉質となる。
茎は高さ40~100㎝となり上部で分枝する。
葉は広披針形で葉縁に鋸歯があり、裏面は白色を帯びる。
茎や葉は傷つけると白い乳液を出す。
花は青紫色で、花冠の直径は4~6㎝で、
開花時期は6~8月である。
二枚目(左)の画像のように蕾のふくらんだ形が風船のようなので、
英名の Baloon flower がある。
キキョウの根はキキョウサポニンを含有し、
根を乾燥したものを桔梗根とよんで薬用になる。
鎮咳、去痰に効果があり、中国では古くから薬草として利用されている。
キキョウは日本では古くから庭に植えるなどして観賞し、
また絵画や図案などにもよく描かれている。
今日では花壇に植えるほか、切り花用の栽培も盛んで、
促成栽培も行われている。
三・四枚目(左・左下)は Junko
さんが、次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 今日はちょっと変ったキキョウをお持ちしました。
先日京都の亀岡市にある明智光秀のゆかりのお寺へ
行ってきました。
名前は「谷性(コクショウ)寺」のお届けです。』
と言うことで Junko
さんが送ってくれたキキョウは、八重咲きの変わったキキョウである。
キキョウには八重咲きのものがあるが、
これは雄しべが花弁化して二重咲きとなったものと、
花冠が二重になって二重咲きとなったものがあり、
前者には雄しべが無いのに対し、後者には雄しべがある。
Junko
さんが送ってくれたキキョウは、雄しべが見当たらないところから、
前者の、雄しべが花弁化して二重咲きとなったものと考えられる。
キキョウ属は、1種からなる単型属でキキョウがアジア東部に分布している。
ホタルブクロ属
に似ているが、本属では心皮が萼片および雄しべと互生し、
蒴果が上端で胞背裂開する点で異なる。
茎は直立し、葉は互生するが、対生または輪生することもある。
花は茎頂に数個つく。萼片は子房と合着し、先端は5裂する。
花冠は大きな広鐘形で、先は5裂する。
雄しべは5個で花糸の基部は広くなっている。
子房は5室で、柱頭は5裂する。雄ずい先熟性が見られ、
葯内の花粉が散ってから柱頭が開く。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前(植村猶行監修:NHK出版)]
また、よく似た名前の植物に、
キキョウソウ
があり、
同じキキョウ科であるが、属が異なっている。