スズダマ(数珠玉)、
ズズダマ(数珠玉) 、ズズコ(数珠子)
イ ネ
コイクス(ジュズダマ)
Coix lacryma-jobi
コイクス・ラクリマ-ヨビ
Job's tears
熱帯アジア原産
多年草
ジュズダマは、熱帯アジア原産の多年草である。
茎は剛直で大株になる。
葉は互生し披針状線形で下方は鞘状になる。
秋には茎の先端に近い葉腋に1~6個の花序をつける。
苞鞘は頴果が成熟するにつれて硬化し、緑色から黒色、
灰白色と変化し、光沢をもっている。果実はこの中に1個ある。
東南アジアでは苞鞘を使って細工し、数珠をつくっている。
私も子供のころにこの実で数珠をつくって遊んだ記憶がある。
二枚目(左)の緑色の実のように見えるのが苞鞘である。
苞鞘から伸びる2本の白い糸のように見えるのが花柱である。
苞鞘は苞が変化したものである。また、
頴果とはイネ科に見られるような複数心皮由来の果皮と種皮が癒合して
一見種子のように見えるものをいう。
二・三枚目(左上・左)は、野の調べさんが、「秋色Ⅲ」
のタイトルで、次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 懐かしいジュズダマを見つけました。水辺、湿った川縁
等に生える熱帯アジア原産の高さ2mになる多年草です。
熟した固い実に糸を通してネックレスにして遊んだり、
また、お手玉の詰め物としてもこの上ない素材ですね。』
シリーズで送ってくれた、「
秋色Ⅰ(ヒガンバナ) 」、
「
秋色Ⅱ(ツルボ) 」の花たちもある。
ジュズダマ属は、アジアに数種が分布する。
日本にはジュズダマが帰化植物として、
民家に近い水辺のほとりに生育している。
丈の高い一年草または多年草で、雌雄同株である。
花序は葉腋に多数束生し、
1花序は1小花からなる雌性小穂を入れる石質壺形の苞鞘(ほうしょう)と、
その苞鞘上部につく1個の総からなる。
総の各節には2小花からなる雄性小穂が2~3個ずつつく。
四枚目(左)の実のように膨らんだ部分が苞鞘であり、
その先端から房のように垂れ下がっているのが総である。
総には開花している雄性小穂が多数ついており、
淡黄色の細い筒状のものが葯である。なお、花弁はない。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]