センノウは、中国原産の多年草である。
室町時代の1444年(文安1)にできた「下学集」
にある仙翁花をこのものとすると、
たいへん古い時代から園芸草花であったことがわかる。
仙翁の名の由来については、
京都の嵯峨にあった仙翁寺から出たと記され、
江戸時代を通して詮索されてきたことであるが、
この寺は遠い昔に廃寺となって、調べる由がないとされている。
古くから好まれ珍重されてきた植物であるが、
現在ではほとんど見ることができない。
高さ50㎝内外で、葉は披針形で先端はとがり、
全株に細毛が生えている。
開花時期は、6~7月で、上部で枝分かれして径4㎝ほどの深紅色花を開き、 花弁の先端が深く不整形に切れ込むのが特徴である。白花品もある。
センノウの花色は深紅色となっていうが、この画像は橙赤色である。
また、開花時期にもズレがあり、画像がセンノウかどうか、今一確信がない。
センノウ属は、日本の各地の山林原野の湿気のある場所には、夏~秋のころ、
フシグロセンノウの橙紅色の花を見ることができるが、ほかの種類は分布も少ない。
本属は、一年草または多年草で、約35種が北半球の温帯~周極地域に分布する。
花は集散花序につく。花弁は5枚で長い爪をもち、舷部の基部には付属体がある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )]
本属の仲間は、
スイセンノウ 、
カッコウセンノウ 、
ビスカリア
を掲載している。