フユボタン(冬牡丹)
ボタン
パエオニア(ボタン)
Paeonia suffruticosa cvs.
パエオニア・スッフルティコサ(園芸品種群)
( Null )
園芸品種群
落葉低木
フユボタンは、園芸品種であり、
親種はボタンと想定される落葉低木である。
ボタンの園芸品種は、開花時期から分類して、
春咲き群、早咲き群、冬咲き群(寒ボタン)、
晩咲き群(種間雑種群)に分けることがある。
寒ボタン(寒咲き系)とよばれているものは、
ふつう春ボタンより花も小さく、樹勢も劣るが、
樹の頂点の枝についた蕾だけが冬に咲き、
下枝の蕾が早春に咲く二季咲き性のものである。
11月にこもなどをかけて冬囲いをし、
冬の庭の添景として喜ばれている。
なお、確実に冬咲きにさせるためには、
春に咲く蕾を撤去するほうがよい。
一~三枚目(右上~左下)は、みずがめ座さんが、
「冬牡丹」のタイトルで、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 先日、上野東照宮に冬牡丹を見に行ってきました。』
ボタン属は、北半球に約30種あり、
西ヨーロッパから中央アジア、中国、
日本を経て、北アメリカ西部にかけて分布する。
多くは草本でときに低木である。
葉は大形で互生し、通常2回3出複葉で、
小葉片は分裂して全縁あるいは分裂し、
葉柄の基部は鞘状に広がる。
花の大きく、観賞価値のあるものが多い。
萼片は5個あり、宿存性である。
花弁は5枚または10枚で幅広く、白色、
桃色、紅色または淡黄色などの花色をもつ。
雄しべは多数である。雌しべは1~8個あり、
雌ずいが花盤(密盤)に取り囲まれる。
果実は袋果で裂開し、多数の種子を含む。
種子は大きく、仮種皮をもち、多量の胚乳がある。
ボタン属の分類に関しては、イギリスのスターン氏による研究があり、
それによれば、花盤の発達のよいボタン節と、
発達の悪いシャクヤク節の2節に分けられる。また一般に、
「立てばシャクヤク座ればボタン」といわれるように、
ボタン節のものは木本性で分枝して横ばりの樹形を示し、
シャクヤク節のものは草本性で分枝せずに茎が真っ直ぐに立つ草姿を示す。
四枚目(左)も、みずがめ座さんが、「寒中お見舞い」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 昨日、上野東照宮の冬牡丹を見てきました。』
ボタン属の植物で園芸的に発達しているものは、低木のボタン、
それに草本性のシャクヤクとオランダシャクヤクおよび
ホソバシャクヤクで、いずれも長い栽培の歴史がある。
そのほかの種も山草的にはかなり栽培されているが、
あまり日本に導入されていない。
かつて本属は、キンポウゲ科に分類されていたが、
現在は本属のみからなる単型のボタン科が設立されている。
ボタン科がキンポウゲ科と異なる点は、
果実が成熟するまで萼片が宿存すること、
雌ずいの周囲に雄しべに由来すると見られる花盤という
ひだ状の特殊な器官があることであり、さらに維管束の配列、
胚珠の構造、胚の発生様式、花粉の形態、種子のタンパク反応、
染色体の基本数などに多くの相違点が見られることである。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
ボタン 、
シャクヤク を掲載している。
五枚目(左)も、みずがめ座さんが、「冬牡丹」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 今日は日中穏やかになったので上野東照宮の
冬牡丹を見に行ってきました。
霜よけのワラがなかなかいい雰囲気です。』