フウキソウ(富貴草)、カオウ(花王)
ボタン
パエオニア(ボタン)
Paeonia suffruticosa
パエオニア・スッフルティコサ
Tree peony
中国陜西省延安一帯に分布
落葉低木
ボタンは、中国陜西省延安一帯に分布する落葉低木で、
茎は高さ2mに達する。
葉は2回3出複葉である。頂小葉は長さ約10㎝である。
葉の表面は緑色で無毛で、裏面が淡緑色で白粉を帯びる。
葉柄は長さ5~11㎝でほぼ無毛である。
花は枝先に単生し、径11~17㎝と大きく、白、桃、紅、紫色である。
萼片は5個で緑色である。花弁は5枚であるが、八重もある。
雄しべは多数でである。花盤は紫紅色で杯状の雄ずいを包被する。
雌しべは5個で柔毛が密生し、成熟すると裂開する。
開花時期は、5月である。果実の成熟期は、6月である。
根皮は鎮痛、消炎、浄血、中風、腹痛などの薬用に使われる。
三枚目(左)は、
hiro&shii さんが、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 先日植物園に行き・・ボタンの大きな花にびっくりして
いたわたしです。近くでみたことが無かったのです・』
四枚目(左)も、
hiro&shii さんが、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 最近、寂しかったわが家の庭に咲き始めました。
楽しみも増えたけれど・・・、雑草も元気に・・
思わずためいきです。』
五枚目(左)は、 Junko
さんが、「サクラで~す!」とのタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 花粉症はいかが? 少しは良くなりましたか?
お花見に行けないのかな~?と思って、
京都御所の枝垂桜をお持ちしましたよ!
パソコン越しにちょっとはお花見気分になれますか?
牡丹は茶店のものです。』
ということで、私の花粉症を心配して送ってくれたものである。
ボタン属は、北半球に約30種あり、西ヨーロッパから中央アジア、
中国、日本を経て、北アメリカ西部にかけて分布する。
多くは草本でときに低木である。
葉は大形で互生し、通常2回3出複葉で、小葉片は分裂して
全縁あるいは分裂し、葉柄の基部は鞘状に広がる。
花の大きく、観賞価値のあるものが多い。
萼片は5個あり、宿存性である。
花弁は5枚または10枚で幅広く、白色、桃色、
紅色または淡黄色などの花色をもつ。
雄しべは多数である。雌しべは1~8個あり、
雌ずいが花盤(密盤)に取り囲まれる。
果実は袋果で裂開し、多数の種子を含む。
種子は大きく、仮種皮をもち、多量の胚乳がある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
本属の分類に関しては、イギリスのスターン氏による研究が
あり、それによれば、花盤の発達のよいボタン節と、発達の悪い
シャクヤク節の2節に分けられる。
また一般に、「立てばシャクヤク座ればボタン」といわれるよう
に、ボタン節のものは木本性で分枝して横ばりの樹形を示し、
シャクヤク節のものは草本性で分枝せずに茎が真っ直ぐに立つ草姿を示す。
本属の植物で園芸的に発達しているものは、低木のボタン、
それに草本性のシャクヤクとオランダシャクヤクおよびホソバ
シャクヤクで、いずれも長い栽培の歴史がある。そのほかの種も
山草的にはかなり栽培されているが、あまり日本に導入されていない。
かつて本属は、キンポウゲ科に分類されていたが、
現在は本属のみからなる単型のボタン科が設立されている。
ボタン科がキンポウゲ科と異なる点は、
果実が成熟するまで萼片が宿存すること、
雌ずいの周囲に雄しべに由来すると見られる
花盤というひだ状の特殊な器官があることであり、
さらに維管束の配列、胚珠の構造、胚の発生様式、花粉の形態、
種子のタンパク反応、染色体の基本数などに多くの相違点が見られることである。
本属の仲間は、
フユボタン 、
シャクヤク を掲載している。