NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名ムラサキケマン(紫華鬘)
園芸(流通)名
別名
科ケ シ
属(和名属)コリダリス(キケマン)
学名Corydalis incisa
ラテン語読みコリダリス・インキサ
英名Murasaki-keman , Ts'ai , Tzu chin
原産・分布地日本各地、中国、朝鮮半島に分布
園芸上分類越年草

 ムラサキケマンは、日本各地、朝鮮半島、 中国に広く分布する越年草である。やや湿った林縁に育成する。 茎の高さは20~50㎝で、やわらかでやや四角張っている。


 葉は互生で葉柄は長く、2~3回羽状に裂け、 裂片は卵形で細かく切れ込む。
 花は茎頂に総状に多数つく。花径は1.2~1.8㎝くらいで、 花弁は4枚で、花色は紅紫色である。
 花被片は4個であるが、内外2個ずつで、 外側の花被片の上のものは基部が袋状の距になる。 内側のものは左右から合わさって雄しべや雌しべを抱き、 先端がくっついている。開花時期は、4~6月である。
 和名は、紫色のケマンソウの意味である。 ケマンソウは中国原産の栽培種で、コマクサに似た大形の花をつけ、 この花が仏殿の飾りの華鬘(けまん)に似ているところからついた。

 キケマン属は、ユーラシアと北アメリカの温帯に 約280種が知られ、一部の種は高山に生える。
 日本にはそのうち十数種が自生する。 無毛の多年草または一・二年草で、若干の種類はややつる状になる。
  エゾエンゴサク のように地下に球形の塊根を作るものと、 日本全国の道端にふつうに見られる雑草の ムラサキケマンなどのように塊根をつくらないものとがある。
 葉は細裂し、花序は総状である。萼片は2個または0個である。
 花被片は4個で内側(左右)の2片は同形で、 外側の2片(上下)は異形であり、上方の花弁には大きな距が発達する。
 雄しべは6個ある。柱頭は円頭または2裂する。 果実は2心皮からなる蒴果である。種子は2~多数あり、仮種皮がある。
[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]

 一枚目(右上)は、野の調べさんが、「春暖」のタイトルで、 次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
 『 一雨ごとに暖かくなってきますね。もう野原では春が始まっています。 紅紫色の筒状の花を茎の上部にびっしりと
  総状につけたムラサキケマンです。日本に自生するケシ科の植物のなかで、 もっとも普通に生えるのがムラサキケマンで、
  心筋の運動に障害を起こす有毒成分を全身に持っているそうです。 摘んだ後は手を綺麗に洗わないと危険ですね。』


 二枚目(左上)も、野の調べさんが、「ムラサキケマン」のタイトルで、 次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
 『 一雨ごとに暖かかさが増したかのようでしたが、 何と明日は山沿いは雪が降るそうです。春の季節はきまぐれのようです。
  さて、オドリコソウを探しに行く途中にムラサキケマンに出合いました。 日本に自生するケシ科の植物のなかで、
  もっとも普通に生えるのがムラサキケマンだそうで 葉や茎を傷つけるといやなニオイを発する毒性で、
  心筋の運動に障害を起こす有毒成分を全身に持っているらしいです。 こんなに綺麗な花なのに。』

  本属の仲間は、エゾエンゴサク以外に  キケマン 、   ヤマエンゴサク  を掲載している。

【追記】
 キケマン属は、APG Ⅱ でケシ科から分離し、ケマンソウ科(キンポウゲ目) として独立したが、APG Ⅲ で再びケシ科(キンポウゲ目)のケマンソウ亜科となった。

1枚目画像投稿日(投稿者):2005.03.11(野の調べさん)
2枚目画像投稿日(投稿者):2006.03.12(野の調べさん)

2015.10.12 First making day [7m/73mu/289900]
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