NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名ナツミカン(夏蜜柑)
園芸(流通)名
別名ナツカン(夏柑)、ナツダイダイ(夏橙)
科ミカン
属(和名属)キトルス(ミカン)
学名Citrus natsudaidai
ラテン語読みキトルス・ナツダイダイ
英名Natsudaidai orange ,
英名Japanese summer orange

原産・分布地山口県長門市産
園芸上分類常緑小高木


 ナツミカンは、ミカン属の1種で、 果実を食用とする果樹である。
 ナツミカンは、ウンシュウミカンに次いで生産量が多く、 日本の晩生カンキツの中ではもっとも重要であるといえる。 特有の爽快味を有し、根強い需要がある。
 ナツミカンは、山口県長門市仙崎の産で、 西本要助邸には推定樹齢250年のナツミカンの樹があり、 文部省より史蹟天然記念物として指定されている。 発見当時は結実しても、その採収適期を知らなかったために、 化物と称してほとんど顧みられなかったという。 兒玉惣兵衛氏が苗木を萩に導入し、 兒玉みかんとして増殖された。萩の武家屋敷内には、 現在でもナツミカンが栽植されており、 土塀とともに明治維新当時の風情が残されている。

 ナツミカンは、花は頂生または腋生で、総状花序をなす。
 果実は扁球形で、400g前後である。 1果当たり10~14のじょう嚢からなっている。 種子数は20~30個である。
 シロップ漬けや果汁にすると、 ナリンギンの苦味が強く感じられるが、 酵素分解によってプルニンやナリンゲニンが生成されると、 苦味が消失する。
 ナツミカンの果汁はウンシュウミカンの果汁に混ぜたり、 ほかの清涼飲料にも混ぜて利用される。 さらに果皮はマーマレードの材料としても使われる。

 ミカン属は、159種からなり、インド東部、ビルマ、 中国に分布する。常緑の低木または高木である。
 ふつう枝には刺がある。葉は複葉が退化した単身複葉で互生する。 葉身は革質で透明点があり、全縁または鈍鋸歯縁である。 葉柄はしばしば有翼である。
 花は両性で芳香性のあるものが多く、 ふつう葉腋に単生あるいは短い総状花序などにつく。
 萼は4~5裂する。花弁は通常白色で4~5(~8)裂する。 雄しべは花弁数の4~10倍ほどあり、花糸が合生することがある。

 よく発達した花盤がある。子房は5~多室からなり、 各室に胚珠を2列につける。
 果実は球形または楕円形の大きな液果で食用または薬用とされ、 外果皮に油室があり、内果皮が海綿状である。
 果実の内部は多くの室(じょう嚢)に分かれる。 可食部はこの分室の壁から生える果汁に満ちた多数の毛である。 種子は胚乳を欠く。
[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]

 本属の仲間は、  ミカン 、  ブシュカン 、  シークワーサー 、  レモン  などを掲載している。

1枚目画像撮影日:2006.04.09
2枚目画像撮影日:2004.05.08
3枚目画像撮影日:2007.03.04

2015.07.07 First making day [5n/51na/220900]
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