アップルゼラニウム
フウロソウ
ペラルゴニウム(テンジクアオイ)
Pelargonium odoratissimum
ペラルゴニウム・オドラティッシムム
Apple geranium
南アフリカのケープ、ナタール、
トランスバール地方に分布
常緑多年草
アップルゼラニウムは、南アフリカのケープ、ナタール、トランスバール地方に分布する。
丈の低い常緑多年草で、短い枝を出して広がり、地下にはいくらか塊根状になった根がある。
円形に近い葉は径3~4㎝になり、心脚で縁に不規則な切れ込みがある。
茎頂に小形の花を3~10個つける。花弁は小さく、長楕円形で白色で、上側2花弁は赤色の条斑が入る。
リンゴに似た芳香をもつため、別名アップルゼラニウムとよばれる。芳香植物として栽培されている。
ペラルゴニウム属は、約280種からなり、おもに南アフリカに自生しているが、ほかにもマダガスカル、
熱帯アフリカ、シリア、オーストラリアなどに分布し、一部はインド洋上の小島にも見られる。
古くはフウロソウ属に分類され、葉の形からアオイ科の植物とされていた。
そのため園芸上はゼラニウムとよばれ、和名がテンジクアオイとよばれている。
フウロソウ属は放射相称花で、5枚の花弁は同形であるが、ペラルゴニウム属は左右相称花で、
上の2枚の花弁と下の3枚の花弁は形が違い、同形ではない。
ペラルゴニウム属の植物は一年草、多年草または低木からなる。
葉は長い葉柄をもち、全縁または鋸歯縁であるが、深裂葉やへ羽状複葉になるものもあり、
多くが有毛である。ふつう托葉がある。
花は茎頂または上部の葉腋から出る花茎につき、散形花序をなす。萼片は5個あり、
花柄に癒着して伸びる距状の密管を有する。
花弁は5(まれに4または2)枚ある。雄しべは10個あるが、そのうち5~7個が稔性で、
ほかは花糸のみとなる。果実は5室からなる。
[ 引用 : 園芸植物大事典 (塚本洋太郎総監修:小学館発行) ]
本属の仲間は、
ペラルゴニウム 、
ゼラニウム 、
フイリバゼラニウム 、
ジンジャーゼラニウム 、
モミジバゼラニウム
などを掲載している。