イヌビワは、イチジク亜属で、日本では関東以西の本州、四国、九州に自生する。
落葉性の低木または小高木で、高さ3~5mになる。
果嚢(かのう)は、球形で7~17㎜で紫黒色に熟す。
ビワという名がついてるが、果嚢を見てのとおりイチジクの仲間であり、
イチジクより劣るためイヌという語が付いている。
イヌビワは、イヌビワコバチが宿り受粉を行っているようである。
イチジク属は、両半球の熱帯から暖帯にわたって広く分布し、約800種がある。
常緑または落葉の高木または低木で、ときに着生植物として育つものもある。
また、幹や枝から気根を出しながら分枝開張するものもあり、ベンガルボダイジュは有名である。
葉はふつう互生(まれに対生)し、全縁まれに鋸歯縁または分裂する。
花は雌雄同株まれに異株で、花床がくぼんで壺状になった花嚢(かのう)の内部につく。
花嚢は球形、楕円形、洋ナシ形で肉質で、基部にしばしば3個の苞がある。
雌雄異株の場合、雄花は雌花と混生するか、花嚢の先端の開口部付近に集まる。
雄花は花被が2~6裂し、雄しべ1~6個ある。雌花は花被は小形である。いずれも花被は離生または合生する。
各花の間に苞があるものとないものがある。花後、花嚢は果嚢となり、多数の痩果を含む。
本属は、「アコウ亜属」、「ファルマコシケア亜属」、「シコモルス亜属」、「イチジク亜属」の4亜属に分類される。
[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
イチジク 、
ガジュマル 、
インドボダイジュ 、
ベンガルボダイジュ などを掲載している。