ク ワ
フィクス(イチジク)
Ficus micrcarpa
フィクス・ミクロカルパ
( Unknown )
落葉小高木
ニューギニア、オーストラリア北部の熱帯、亜熱帯に分布
ガジュマルは、アコウ亜属で、日本(種子島、屋久島、
琉球諸島)、台湾、中国南部からマレーシア、ミクロネシア、
熱帯アジア、ニューギニア、オーストラリア北部の熱帯、
亜熱帯に分布している。
常緑高木で、高さ20mもの大木になるが、初めは他の樹木に寄生し、
成長につれて気根を垂らし、枝葉を茂らして奇主を殺してしまう。
また、ときに気根は地中に入り、支柱根を形成する。
葉は有柄で、質厚く平滑で、倒卵形から長楕円形で、
長さ5~8㎝で、短鋭尖頭で鈍端、鈍脚、全縁である。
並行する側脈のうち、最下の1脈が、
葉縁に近い内側を通って、他の側脈と連絡する。
花嚢(かのう:一般にイチジクの実といわれているもの)
は1~2個腋生し、無柄で宿存苞を3個持つ。
花嚢内に虫癭花(むしえいか:虫こぶの花)が混生する。
果嚢は帯黄色または淡紅色に熟す。
縁陰樹、あるいは暴風・防潮樹として栽植される。
ガジュマルの木には、三枚目(左)の札が下がっていた。
沖縄県の伝承で、ガジュマルの古木には
精霊キジムナーが宿ると言われている。
キジムナーは多くの幸せをもたらすと言われることから、
『多幸の樹』と呼ばれている。
また、ガジュマルという名は、沖縄の地方名だそうであるが、
由来はわかっていない。
イチジク属は、両半球の熱帯から
暖帯にわたって広く分布し、約800種がある。
常緑または落葉の高木または低木で、
ときに着生植物として育つものもある。
また幹や枝から気根を出しながら分枝開張するものもあり、
ベンガルボダイジュは有名である。
葉はふつう互生(まれに対生)し、
全縁まれに鋸歯縁または分裂する。
花は雌雄同株まれに異株で、
花床がくぼんで壺状になった花嚢(かのう)の内部につく。
花嚢は球形、楕円形、洋ナシ形で肉質で、
基部にしばしば3個の苞がある。
雌雄異株の場合、雄花は雌花と混生するか、
花嚢の先端の開口部付近に集まる。
雄花は花被が2~6裂し、雄しべ1~6個ある。
雌花は花被は小形である。いずれも花被は離生または合生する。
各花の間に苞があるものとないものがある。花後、
花嚢は果嚢となり、多数の痩果を含む。
本属は、「アコウ亜属」、「ファルマコシケア亜属」、
「シコモルス亜属」、「イチジク亜属」の4亜属に分類される。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
イチジク 、
イヌビワ 、
インドボダイジュ 、
ベンガルボダイジュ
などを掲載している。