クサフジは、日本各地、北半球の温帯地域に広く分布し、
草地や林縁に生える蔓性の多年草である。
和名は、草本で全体の姿や花が藤に似ているところからついた。
葉は、カラスノエンドウ(烏野豌豆)に似た羽状複葉で、
小葉は9~12対で、先端は巻き髭になっている。
開花時期は、5~9月ごろであり、
上向きに長さ3~10㎝の総状花序をだし、青紫色の花を咲かせる。
花弁は5枚で、花径は1~1.2㎝である。
クサフジに非常によく似た花に「ツルフジバカマ
Vicia amoena
(ウィキア・アモエナ)」がある。
違いは、ツルフジバカマは花色が紅紫色で、
小葉が5~8対と少し少なく幅が広い。また、
托葉が耳状に大きいのが特徴である。
画像は、広島県人さんが、瀬戸内海の海を見に ドライブした時に見つけた花を私に送ってくれたものである。
ソラマメ属は、約150種あり、北半球の温帯に多く分布し、
南アメリカにもあるが、ソラマメと交雑できる種はない。
一年草~多年草で、多くは蔓性である。
日本では路傍、水田、土手などにふつうに見られる
カラスノエンドウ 、 スズメノエンドウなど、十数種の自生品がある。
葉は互生し、偶数羽状複葉でしばしば葉軸の先端が巻きひげになっている。
托 葉 はあるが小托葉はない。
花は腋生で1~数個が束生するか総状花序につく。
苞は小さく、小苞はない。萼は5裂する。
花冠は蝶形で、翼弁は竜骨弁より長い。雄しべは10個あり、
うち9個が合着して2体雄ずいとなることが多い。
果実は扁平な豆果で裂開する。
本属の仲間は、カラスノエンドウ以外に、
ソラマメ 、
ツルフジバカマ
を掲載している。