シュンランは、日本原産のランで北海道から九州まで、
平地から標高1000mくらいまでの原野、
丘陵、山麓などの乾いた林内に
生える常緑多年草である。
根は肉質で太いひも状で鱗茎は株状に固まっている。
葉は広い線形で長さ20~35㎝で濃緑色で質はかたく、
葉縁には細かい鋸歯がある。
夏秋に花芽を形成し、早春株元からやや肉質で長さ
10~25㎝の花茎を抽出し、淡黄緑色で径
3~5㎝の花を通常1個つけるが、
まれに1茎2花となる。
花被には赤紫色の条線が入り、唇弁には紫色の斑点があり、
これが人の黒子(ほくろ)に似てるとしてホクロともよばれている。
花にはほのかな香気があるが、香気は株によって差がある。
シュンランは、シンピディウム属(シュンラン属)の1種で、
花や花茎が山菜として利用される。
食用に供するのは若い花と花茎で、花茎のはかまをとり、
熱湯に通しさましてから三杯酢やひや汁、吸物などにする。
また、梅酢で下漬けした後に陰干し、
その後塩を加えて本漬けして貯蔵し、
結婚式のときなどのお祝いの席に、
湯を加えて花湯(ラン茶)として用いる。
花湯は俗に不老の強壮剤になるといわれ、
中京地方や関西地方では以前から多く用いられている。
近年は食用としてよりも、おもに食物の添え物として出荷されている。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
画像(右上)は、野の調べさんが、「散策」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 今日はお気に入りの場所へ買い物帰りに寄ってみました。
ここは、山道に沿っていろいろな春の花が楽しめる秘密の場所なんですよ。
ショウジョウバカマ 、
シュンラン 、
タマゴケ
今年もひそっりと咲いて私を待っていてくれました。』
本属の仲間は、 シンビジウム を掲載している。